「思います」の多用に注意!信憑性を損なう言葉の癖
2023年04月02日 2023年12月19日 新入社員向け、ビジネスコミュニケーション
仕事での会話や、プレゼンテーションなどで「思います」を多用している方をお見受けします。
結びの言葉として使いやすい「思います」。実は「思います」を多用している方は、自分でも気づいていないことが多いものです。「思います」の使い方によっては、相手に不信感を持たれてしまう可能性があります。
ここでは、正しい「思います」の使い方についてみていきましょう。
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「思います」の使い方
「思います」は、自分の意見をもとにして判断した事を伝える場合に使います。「自分の意見なので、違うこともあるかもしれない」という意味が含まれた、曖昧な表現です。
「ます」と断定できることなのに、「思います」を使うと言葉に信憑性がなくなる可能性があります。
例えば修理に出していたパソコンが手元に戻ってきたときに「修理は完了したため、通常通り使えると思います」と伝えられたらどう感じますか。「使えるかどうか不確かな状態」と感じるでしょう。断定できる場合は「通常通り使えます」と言ってくれた方が安心しますね。
「思います」の敬語表現
「思います」は「思う」の丁寧語です。仕事での会話で使っても問題ありませんが、メール文章やより敬意を表したいときには「尊敬語」と「謙譲語」を使います。
■尊敬語
思われる・お思いになる 例/この検証結果を、どのように思われますか?
■謙譲語
存じる 例/こちらの資料をご確認いただけると幸いに存じます
決まっていることは「思います」を使わない
「です」「ます」で断定するより、「思います」の方が柔らかく感じられますが、同時に曖昧にも感じてしまいます。ある会議の進行役の方がこのように伝えていました。
これら全て思っている事ではなく、決まっていることです。「思います」を断定すると以下の通りです。
決まっていることは「思います」を使わない方が、スッキリとして伝わりやすくなります。
宣言をする場合は断定すると熱意が伝わる
仕事では目標達成をするための宣言など、熱意を伝えるシーンがあります。宣言するときに「思います」を使うと、「思っているけれど、できなかったらごめんね」のような逃げ腰の印象です。「思います」を使ってはいけないというわけではありませんが、「ます」で言い切ると説得力が増し、自信がある印象を与えることができます。
△今後はこのような事がないように注意していきたいと思います 〇今後はこのような事がないように注意していきます
△今期の売上目標は必ず達成したいと思います 〇今期の売上目標は必ず達成します
△今後は遅刻をしないように気をつけたいと思います 〇今後は遅刻をしないように気をつけます
まとめ
あなたは結びに「思います」を連発していませんか?
適切な使い方をしていれば問題ありませんが、「思います」が口癖になっている場合は、気をつけていきたいですね。
執筆者プロフィール
- 新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社太田 章代 - 企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細
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