「尊敬語」と「謙譲語」をマスターしよう|クイズ形式で正しい敬語を身につける

2023年03月07日 2023年12月19日 新入社員向けビジネスマナー

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
新入社員育成専門の研修トレーナー太田章代です。

仕事で周りの人とコミュニケーションを取るときに、自信を持って敬語で話せていますか。

敬語が話せる人はその場に合わせて言葉を崩して友達口調でも話すことができますが、友達口調しかできない人は、いざ仕事で話すときに敬語が使えず恥をかいてしまう事があります。敬語は社会人にとって、人間力を上げるための武器になるのです。

社会人として適切な敬語を身につけてコミュニケーション力を高め、仕事に活かしていきましょう。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

なぜ敬語を使うことが重要なのか

社会人として「敬語」をマスターすることは大事だと分かってはいるが、「そんなに堅苦しくする必要があるのか」「そこまで重要性があるのか」と思っていませんか。まずは、敬語を使う理由を理解しておきましょう。

1.相手への敬意を表す

敬語は漢字のごとく、相手に対する敬意を表します。上司・先輩・お客様など周りの人に敬意があっても、友達口調では敬意を伝えることができません。敬語を使って、相手への敬意を表現しましょう。

2.人間関係を構築する

言葉遣い一つで相手を「大切に扱っているか」「雑に扱っているか」が伝わります。職場では相手を思いやる気持ちが必要です。コミュニケーションを円滑にして人間関係を構築するためにも、敬語を使うことが求められています。

近年では、過度な上下関係を排除するためにも、日常会話でガチガチの敬語を使わなくてもいいのではないかという意見もあります。社風や時代の流れにより言葉遣いも変化するかもしれません。しかし、現代では社会人の基本用語は敬語となっています。

『尊敬語』と『謙譲語』は何が違うのか

「尊敬語」「謙譲語」は、いずれも相手を立てるときに使う敬語です。 では何が違うのかをみていきましょう。

尊敬語 ・主語は「相手」。相手の行動や動作に対して使う ・相手を行動を立てて、自分を下げる

謙譲語 ・主語は「自分」。自分の行動や動作に対して使う ・自分の行動をへりくだって、相手を立てる

仕事でよく使う敬語クイズ10問

これよりはクイズ形式で間違った敬語を正しい敬語に直してみましょう。

1.「行く」の敬語

誤 「課長は懇親会に伺いますか

 「課長は懇親会にいらっしゃいますか」 「伺う」は自分の行動に対して使う謙譲語。相手の行動に対しては尊敬語の「いらっしゃる」を使う。

2.「来る」の敬語

「〇〇様が参りました

「〇〇様がいらっしゃいました」 「参る」は自分の行動に対して使う謙譲語。相手の行動に対しては尊敬語の「いらっしゃる」を使う。

3.「知る」の敬語

 「その件は、ご存知でした

「その件は、存じ上げていました」 「ご存知」は相手の行動に対して使う尊敬語。自分の行動に対しては謙譲語の「存じ上げる」を使う。

4.「いる」の敬語

「本日、会社におられますか

「本日、会社にいらっしゃいますか」 「おる」は自分の行動に対して使う謙譲語。相手の行動に対しては尊敬語の「いらっしゃる」を使う。

5.「言う」の敬語

「お客様が、そのように申しておりました

「お客様が、そのようにおっしゃっていました」 「申す」は自分の行動に対して使う謙譲語。相手の行動に対しては尊敬語の「おっしゃる」を使う。

6.「見る」の敬語

 「会議の議事録をご覧になりました

 「会議の議事録を拝見しました」 「ご覧になる」は相手の行動に対して使う尊敬語。自分の行動に対しては謙譲語の「拝見する」を使う。

7.「聞く」の敬語

 「先日の講演会を、拝聴されましたか

 「先日の講演会を、お聞きになりましたか」 「拝聴する」は自分の行動に対して使う謙譲語。相手の行動に対しては尊敬語の「お聞きになる」を使う。

8.「伝える」の敬語

「田中が戻りましたらお伝えします

「田中が戻りましたら申し伝えます」 「お伝えする」は相手の行動に対して使う尊敬語。自分の行動に対しては謙譲語の「申し伝える」を使う。

9.「する」の敬語

「次回のミーティングは参加いたしますか

「次回のミーティングは参加されますか」 「いたす」は自分の行動に対して使う謙譲語。相手の行動に対しては尊敬語の「される」を使う。

10.「食べる」の敬語

「昼食は何をいただきましたか

「昼食は何を召し上がりましたか」 「いただく」は自分の行動に対して使う謙譲語。相手の行動に対しては尊敬語の「召し上がる」を使う。

まとめ

あなたは何問正しい敬語に直すことができましたか。言葉は良好な人間関係を築く上で大切です。普段敬語を使っていないと、いざというときに使えませんので、毎日の仕事の中で意識して正しい敬語を使っていきましょう。

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