もう迷わない!手土産のビジネスマナー

2020年09月18日 2024年08月26日 ビジネスマナー

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。

ビジネスシーンでは、お客様のところへ訪問の際に、手土産を持参することがあります。そんな時「手土産はいつ渡すの?」「紙袋はどうするの?」と迷ったことはありませんか。

私は研修トレーナーとして、手土産のビジネスマナーについて質問を受けることがありますが、結構みなさん曖昧になっている事が多いものです。

手土産のビジネスマナーを心得ておかないと、知らないうちに相手に失礼になっていることもあります。

ここでは、お客様からの好感度がアップする、手土産の選び方から、渡すタイミング、渡し方、金額の相場までご紹介します。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

手土産を渡す意味

相手との人間関係を円滑にしたいコミュニケーションツールが手土産です。手土産ひとつでコミュニケーションセンスの良さが見えてくるものです。手土産で相手と良い関係を築きたいという気持ちが伝わるように、心を込めて渡しましょう。

手土産の選び方

職場には何人いるのか、相手の好みは何かなど、わかっている場合はそれに合わせて選びます。

たとえば、部署に20名いる場合は少し多めの30個入りなどを用意します。切り分けが必要なバームクーヘンなどは相手の負担になるため、手を汚さず小分けで1人ずつ渡せるものを選びましょう。

実際に私が事務員時代に、切り分けが必要な手土産をいただくと「洗い物も増えるし大変」と思っていました。

また生菓子ではなく、日持ちのするフィナンシェなどの焼き菓子や、おせんべい等の米菓子がベストです。

また、いかにも訪問先の近くで適当に買ったような手土産は、相手もわかるものです。相手に『喜んでもらえる物を選ぶ』という業務も、仕事のうちなのです。


手土産の値段の相場

目的やお付き合いによって異なりますが、初対面の方へお渡しする場合は、3,000円~5,000くらい、また取引先には5,000円~8,000円くらいが目安です。

会社によって考え方は違うので、会社の予算に合わせます。高額すぎると、相手に気を遣わせてしまう可能性があります。しかし、個人的な意見ですが、仕事の手土産はケチらない方がよいと思います。

手土産を渡すタイミング

・取引先に訪問した場合

応接室に通され、挨拶が終わったタイミングで手土産を渡すのが基本です。

ただ、大きな契約の打ち合わせなどで訪問した時に、商談の前に手土産を渡されると、相手は圧力をかけられているように感じるかもしれません。あくまでもシーンに合わせて、どのタイミングで渡せばいいのか考えてから訪問しましょう。

・会食の場合

食事が終わって帰るタイミングで渡すのが基本です。先に渡してしまうと、相手の食事の邪魔になってしまいます。相手の荷物が多い場合はタクシーに乗る前など、気配りをしましょう。

絶対にここで渡さなくてはならないというタイミングはありません。相手が受け取りやすいタイミングを選ぶ気遣いが必要です。

手土産は誰が誰に渡すのか

一対一の場合は直接渡せばいいのですが、複数人の場合は、立場が一番上の人同士で受け渡しします。

手土産の具体的な渡し方

・取引先に訪問した場合

紙袋は手土産に汚れやホコリが付かないように持ち運ぶものですので、相手に渡すときは紙袋から出して品物だけを渡します。包み紙に絵柄やのしがある場合は、相手が文字や絵柄を正しく見られる向きにして渡します。渡したら紙袋は持ち帰りましょう。

・会食の場合

相手が品物を持って帰らなければならない場合は、紙袋の取っ手の部分に手を添えて「紙袋のまま失礼いたします」と一言添えて渡します。一言添えることで、『紙袋のままでは失礼と分かっていますが、持ち運びができるようにそのままお渡しします』という相手への配慮が伝わります。

改まったシーンでは、ふろしきに包んでお持ちすると失礼がありません。

手土産を渡すときに添える言葉

「つまらないものですが」は謙遜の表現です。近年はあまり使われなくなっているため、「お口に合うといいのですが」「心ばかりの品ですが」や「〇〇で大人気のお菓子です」など、相手に好印象を与える言葉を選びましょう。

手土産の基本マナーのまとめ

■手土産の選び方 相手の職場の人数、好みに合わせて、日持ちする小分けされたものを選ぶ

■渡すタイミング 訪問した時は応接室に通されて挨拶が終わった後、会食の時は帰り際が基本

■渡し方 訪問した時は紙袋から出して正面を向けて渡し、会食の時は「紙袋のまま失礼いたします」と言って紙袋のまま渡す

■添える言葉 「お口に合うといいのですが」「心ばかりの品ですが」と一言添えて渡す ビジネスマナーとは『相手への思いやりの気持ちを表現したもの』です。『絶対こうしなければならない』ものではないので、臨機応変が大切です。


手土産選びから、相手とのコミュニケーションがはじまっています。手土産ひとつで人柄が出ますので、気をつけたいですね。

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執筆者プロフィール

新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社
太田 章代
企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細

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