仕事を円滑に進める「報告・連絡・相談」の基本
2021年04月26日 2024年08月26日 ビジネスコミュニケーション
報連相は人間で言うと血液のようなものです。血液が止まると、体調不良になり病気になります。組織も血液の循環をよくして健康な環境を整えていただきたいと思います。
これよりは、社会人として行動する上で必要な「報連相」について詳しくご紹介します。
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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!
報・連・相の目的は?
報連相は、「報告・連絡・相談ができる、風通しの良い職場環境を作ろう」というのが目的で作られた言葉です。チームで仕事をしているので、みんなで情報共有して仕事を円滑に進めましょうという事です。
ところで仕事でミスや問題が起きる大きな原因は何でしょうか?それは『意思疎通ができていない』ということです。ダチョウ倶楽部のギャグで言うと「聞いてないよ~」です。コミュニケーションが取れておらず、仕事が上手く機能していないことも少なくありません。
報・連・相は社会人の必須能力
報連相は、部下から上司だけでなく、上司から部下へも必要です。報・連・相がしっかりできる=相手の信頼を得ると言っても過言ではありません。上司と部下のコミュニケーションが密になれば、お互いの不安も軽減されます。 「報・連・相」は全社員が情報伝達をしやすくするために存在します。社員同士が情報共有をしておくことで、意思決定が迅速に進められ、不測の事態にも素早く対応することができます。
報・連・相の内容と気をつけたいポイント
報告・連絡・相談とは何かを具体的にご説明します。
■報告
自分の業務を関係者に把握してもらう ⇒過去・進捗報告 「企画書作成は本日50%できましたので、明日12時までに完成する予定です」 ・完了報告 「ご依頼いただいた、〇〇産業様の請求書を郵送しました」 ・ミス、トラブルの報告 「〇〇商事様から、クレームの電話が入りました」 等
注意点 「あれどうなってる?」と聞かれる前に報告する。どこまで報告したらいいか分からない人は、まず取捨選択せずに報告をして、これは今後報告が必要かどうかを確認していきましょう。
■連絡
予定や業務情報を伝える ⇒未来・今後の予定 「本日は〇〇商事様へ16時に訪問予定です」 ・決定事項の周知 「納品受付表を改正したので最新版を使用してください」 等
注意点 自分は連絡したが、受け取って欲しい人に流されてしまう場合があり、伝わっていないケースがあります。連絡は、情報を受け取ったところまで確認をしましょう。
■相談
疑問や問題が発生したとき等にアドバイスをもらう・問題や悩みの解決 「今日中に作成する資料が間に合わない可能性が出てきました。ABCまでできそうなので、Dをどなたかにお願いできないかのご相談です」 ・迷っていることの確認 「田中商事様への新商品の提案の件でご相談です。私としてはA商品をおすすめしたいと思っていますがいかがでしょうか」 ・休暇の取得 「〇月〇日に友人の結婚式があるため休暇をいただきたいのですがいかがでしょうか」 等 注意点 相談したが「自分で考えて」と言われた事はありませんか。それは自分の考えを添えて相談していないからです。「これどうしたらいいですか?」と上司に丸投げせずに、自分の考えも伝えてアドバイスをもらうようにしましょう。
報・連・相をするときの4つのポイント
①ミス、トラブルはすぐに報告をする
上司・指導者が忙しそうで声をかけるのが気まずくても、すぐに報告をしましょう。人間誰しもミスをすることはあります。ミスをすることは許されても、ミスを隠すこと(報告しないこと)は許されません。早期対応ができれば、組織のリスク軽減にもつながります。
②結論から先に話す
上司が一番知りたいことは結論です。なぜそうなったのかという過程は補足情報です。仕事では、簡潔に短くまとめて伝わる話し方をします。また、報告・連絡・相談のどの場合でも、「事実」「意見」「推測」を分けて話しましょう。
1:「結論」を伝える 2:「事実」を伝える 3:「意見」を伝える ※「これは私の意見なのですが」と前置きをつけて話します。
③タイミングを掴む
通常の報告・連絡・相談 ・上司の手が空いていそうな時 「〇〇課長、見積り金額についてご相談です。今、お時間よろしいでしょうか。」
ミス、トラブルの場合 ・上司が忙しそうでも、すぐに報告 「〇〇課長、お忙しいところ申し訳ございません。ミスのご報告です。今お時間よろしいでしょうか。」
④メモや資料を活用する
情報量の多いもの、複雑なものなどの場合、口頭だけでなくメモや資料を用意しましょう。現物、写真など、一目でわかる資料は時間を節約して上司の理解を深めることができます。
まとめ
報連相は、チームでコミュニケーションを取り情報共有するために重要なことです。自分の事で精一杯になってしまうと、ついつい報連相を忘れてしまいます。目線を少し上げて、チームで仕事をしていることを考えて報連相をしましょう。
執筆者プロフィール
- 新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社太田 章代 - 企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細
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