必ず伝わる!「数字」を入れた会話術【コミュニケーション】

2021年10月19日 2023年10月27日 ビジネスコミュニケーション

日本一気さくで身近な研修講師を目指している太田章代です。

仕事で「すぐに作成してと言ったのに、まだできていない」など、自分の言ったことが相手に伝わっていないことはありませんか。自分の言ったことが伝わらないとイライラしたり、トラブルになることがあります。

仕事ができる人はこのズレを無くすために『数字』を入れた会話をしています。 伝わる話し方は人間関係を円滑にするために必要なスキルです。これよりは、相手に誤解されないような『数字』を使った話し方をご紹介します。

YouTube版も公開しています

太田章代
動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

言葉の解釈が違うと噛み合わない

研修で受講者の皆様に「すぐに見積書を作って」と言われると、何分以内に作成するイメージですか?と尋ねます。Aさんは10分以内、Bさんは30分以内、Cさんは1時間以内というように、バラバラな答えが返ってきます。

例えば、上司は「すぐに」を「10分以内」だと解釈しているとします。しかし部下は「すぐに」を「1時間以内」と解釈していると、上司は『すぐにと言ったのに何で作成しないのだ』とイライラします。部下は『今の仕事が終わってから作成すればいい』と思っているため、上司に叱られる意味が分かりません。

こんな事が続くと、人間関係もギクシャクしてきます。言葉の解釈は人によって違うと認識することが必要です。

あいまいな言葉を『数字』に変えると劇的に伝わるようになる

多い、少ない、早く、大きい、小さい、安い、高い、広い、狭い、すごい、たくさん、すぐに、ときどき、後日、しっかり、きれいに、長い、短い等、あいまいな言葉を無意識で使っていませんか。これが、相手とのコミュニケーションの障害になっている事があります。

仕事では相手に伝わるように、感覚的なあいまい言葉より、確定的な数字を使うことをおすすめします。

例えば上司が部下に主催するイベント会場の混み具合を確認するとします。 部下「昨日はかなりの人が来場されて、長い行列ができていました」 と言われると『かなりの人?長い列ってどれくらいの列?』と思うはずです。これでは、翌日の人員を増員するのか、そのままの人数でいくのか正しい判断ができません。

部下「昨日は500名の来場があり、入場まで1時間待ちの行列ができていました」

と数字を使うと、上司は混み具合を正確に把握することができ、翌日の人員を決める事ができます。数字を使うことは相手への思いやりでもあります。お互いの言葉の捉え方のズレをなくせば、未然にトラブルも防げるのです。

できる人が使っている数字を使った会話×〇10例

数字を入れて会話をするということは、簡単そうで案外できていない事も多いように感じます。日頃から意識をして数字を使って話すようにしていきましょう。

1.お客様に商品の説明をするとき

×「少々お時間をいただいてもよろしいですか」 〇「10分ほどお時間をいただいてもよろしいですか」

2.お客様にメールの返信をお願いするとき

×「恐縮ですが、なるべく早くお返事をいただけますか」 〇「恐縮ですが、10月27日(金)18時までお返事をいただけますか」

3.お客様からの電話を一旦切って電話をかけ直すとき

×「恐れ入りますが、お調べして後ほどお電話差し上げます」 〇「恐れ入りますが、お調べして30分後にお電話差し上げます」

4.お客様に複数の用件で電話をしたとき

×「お伝えしたいことが何件かありますので、今少しお時間よろしいですか」 〇「お伝えしてたいことが3件あります。5分ほどお時間よろしいですか」

5.部下に説明文を依頼するとき

×「A商品の説明を簡単に短い文章でまとめてください」 〇「A商品の説明を10歳の子どもでも分かるように100文字以内にまとめてください」

6.部下に会議資料の用意をお願いするとき

×「明日の会議資料の予備を多めに作っておいて」 〇「明日の会議資料の予備を5部作っておいて」

7.部下に仕事の重要性を伝える

×「この企画書は重要なお客様の仕事だから、気合を入れて作成してください」 〇「この企画書は10年前から年間1,000万円の売上があるお客様も出すものなので、文字ミスが1つもないように作成してください」

8.仕事の進捗状況を上司に報告するとき

×「今日までにおよそのパーツが完成しました」 〇「今日までに90%のパーツが完成しました」

9.プレゼンテーションの出来を上司に報告するとき

×「今日のプレゼンはまあまあ良かったと思います」 〇「今日のプレゼンは100点満点で言うと80点でした」

10.上司に営業の数字報告をするとき

×「現在目標に対して数字がわずかに足りない状況です。何とか頑張ります。」 〇「現在目標100万に対して20万円足りない状況です。見込みが3件30万円ありますので、最低でも2件契約がいただけるように進めます」
太田章代
具体的な数字は認識のズレが起きにくいですね

まとめ

話す時に数字を入れるだけで、相手に確実に伝わるものです。数字を入れることで、相手との解釈の違いをなくし、人間関係を悪くせずに済みます。お客様や上司、部下とのコミュニケーションを取るときには、あいまい言葉を使わないように気をつけたいですね。

研修資料ダウンロードバナー

研修実施報告一覧リンク

page up