絶対してはいけないNGなクレーム対応【ビジネスマナー】

2021年09月17日 2023年10月27日 ビジネスマナー

日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。

サービスや商品の提供を受けて不満だった場合に、クレームを言ってくれる人は100人中4人と言われています。クレームを元にサービスや商品が改善されているケースもあるため、クレームは宝と言われています。

しかし、クレーム対応は楽しいものではありません。私は以前、広告代理店の管理職時代に自分や部下に入ったクレーム対応をしていました。弁護士を入れないと解決できない大きなクレームや、理不尽なクレームの対応など、修羅場をくぐり抜けてきましたので、クレーム対応の仕方は一通り身についていると思います。

これよりはクレーム対応の基本ステップごとに、絶対してはいけない対応についてご紹介します。クレーム対応した結果、火に油を注ぐことのないように、参考になさってください。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

クレーム対応の基本4ステップ

まずは、クレームの基本的な4つの手順を知ることが大切です。
1.お詫びをして、相手の心情を理解する 2.問題は何か事実確認をする 3.相手の要求を確認して、解決策を提示 4.再度お詫びをして、感謝を述べる
以下はステップごとに、詳しくご説明していきます。

ステップ1. お詫びをして、相手の心情を理解する

まずはお客様の気持ちに寄り添って、心情を理解することが重要です。そして、不快感を与えてしまったことに対して「お詫び」をします。

■ステップ1でのNG対応

謝罪の言葉を繰り返すだけ

クレーム対応に逃げ腰になり「申し訳ございません」と謝罪の言葉を繰り返してしまうと『謝れば許される』『ごまかしている』ように思われてしまいます。

言い訳をしてしまう

「弊社ではご指定の日時に届くように手配しておりましたが、配送業者のミスのようです」「担当ではないのでよく分かりません」など言い訳は、印象を悪くします。

感情的に対応&冷静過ぎる対応

電話に出たとたん怒鳴られたり、矢継ぎ早にうっぷんをぶつけられるときがあります。ここでお客様につられて感情的になってはいけません。反対に、冷静すぎる淡々とした対応は見下されているように感じられ、怒りが倍増することもあります。

ステップ2. 問題は何か事実確認をする

人の怒りは、相手が話をしっかり聞いて心情を理解してくれると、だんだん収まってきます。お客様が冷静になってきたら何が問題だったのか事実を確認していきます。

■ステップ2でのNG対応

お客様を疑ってしまう

「お約束した納品日が違っていませんか」「担当者がそのように言ったのですか」などお客様のことを疑う前に、お客様の話をしっかり聴きます。

話の途中でかぶせる

話が長いときなど「要するに、こういうことですね」と最後まで話を聞かずにかぶせてしまうと、相手を不快にさせます。クレームは自分の話を聞いて欲しいと思っているので、しっかり話を聞くようにします。

ステップ3. 相手の要求を確認して、解決策を提示

話を聴いて事実確認ができたら、クレームに対してどのように対応するかの「解決策」を提示します。

■ステップ3でのNG対応

お客様の求めている事と解決策が合致していない

お客様の困っていることや要求していることをしっかり理解した上で、解決策を提示します。的外れな提示はクレームをこじらせる原因になります。

曖昧な解決策を提示する

「多分できると思います」と確定できない解決策を安請け合いするのは危険です。提示した解決策が通らなかった場合は撤回が難しくなります。

解決策の提示を先送りする

自分で解決策を提示できない場合は、上司と相談して提示することになります。 その場合、返事が遅くなると二重クレームになりかねません。返事は1分1秒早くすることが大事です。もし返事が遅くなりそうな時は、「お調べするのに時間がかかります。恐れ入りますが明日の10時までお時間をいただいてもよろしいでしょうか」など、遅くなる旨を伝えておきます。

ステップ4. お詫びをして、感謝を述べる

最後に再度お詫びをして、貴重なご意見に対して感謝を述べます。最後まで気を抜くことなく丁寧な対応をします。

■ステップ4でのNG対応

クレームが解決しただけで終わっている

クレームが解決した後には、組織メンバーへの情報共有や、同じミスを起こさないための業務改善という重要な仕事があります。今後もお取引していただけるようにアフターフォローが必要です。

まとめ

クレーム対応は、対応を間違えてしまうと小さなクレームが大きなクレームに発展してしまうことがあります。反対に誠心誠意対応をすれば、信頼が回復して長い顧客になってくれることもあります。クレームを処理するのではなく、クレームに真摯に向き合って心を込めて対応していきましょう。

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