部下が腐らない指摘の仕方|人間関係を悪くしない言いづらい事の伝え方

2020年05月24日 2023年10月27日 新人育成担当者向け

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。

「指摘」とは大切な点や問題となる点を指し示すことですので、必ずしも悪い意味だけで使用される言葉ではありません。ただ仕事では「指摘」というと問題を差し示すことが多いようです。

問題や間違いを指摘するときは、相手の反応が気になるものです。部下の仕事の問題を指摘する時に、嫌味っぽくネチネチと責めているように見える上司もいます。 普段から間違いが多い部下だと、尚更ネチネチと長く指摘してしまいがちです。感情に任せた間違った指摘方法は、知らず知らずのうちに部下を腐らせていきます。

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部下への伝え方を考えれば遠慮は禁物

上司は部下の間違いに気づいたら指摘して改善するのが役目です。仕事を進めていく上で、部下の間違いを認識しているのに遠慮して言わない方が大問題です。ただ、部下にミスを伝えたり間違いを指摘するのは決して気持ちのいいものではありません。また、部下もミスを指摘されることが単純に嬉しいものでもありません。

こういった上司が指摘する場面で、部下への配慮が足りずに人間関係を悪くしているケースがあります。感情的に思ったままを口にするのではなく、部下の気持ちを考えて指摘する必要があります。

納得感のある指摘が部下にとっては重要

部下の間違いを指摘するときに、頭ごなしに「これは全然ダメだ」と完全否定をする上司もいます。これは上司側の考えの押しつけでもあります。真っ先に否定的な意見を押し付けるのではなく「これはココが違うと思うんだけど、どうか?」と疑問形にした方が伝わります。部下の気持ちにも配慮し、語尾を疑問形にして部下の意見を聞きつつ、自分の意見も伝えます。部下が指摘を前向きに捉えてくれるように伝え方を工夫しましょう。

上司からの指摘は「具体的な改善箇所」がセット

指摘をする際には、その後ミスや問題点をどのように改善すればいいのか具体案がないと、ただ指摘をしただけで終わってしまいます。「この企画書はダメだね」と否定的な指摘だけして部下をへこませても、何の生産性もありません。ダメならどこがダメなのか、どうしたら改善できるのかを一緒に考えるプロセスに移行することが上司の役目です。

指摘+具体的な改善箇所=部下が指摘を素直に受け入れ改善できる

指摘の伝え方例/ 「この企画書は会社のPRになっているから、お客様がメリットを感じられる企画書を作ろう」

「企画書の〇〇の部分は良くできているから、△△だけ分かりやすくすればもっと良い企画書ができるよ」

まとめ

ミスや問題の指摘は、言いづらかったり、面倒に感じることもあるでしょう。しかし、部下の気持ちに配慮した伝え方を身につけることで、前向きに物事が進んでいきます。それには、部下が上司の指摘を素直に聞けるような伝え方を工夫することが大切です。部下の気持ちを考えて発言できる上司は、部下からの人望も厚くなり、仕事の生産性も上がっていきます。

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