雑用をしたくない新人へ|新人が雑用を積極的にするべき理由

人材育成トレーナー太田章代です。
仕事での雑用に、拒否反応を示す新人がいます。確かに「雑用」は楽しくない仕事かもしれませんが、誰かがしなくては職場が上手く機能しなくなります。


ここでは「雑用をしたくない」「雑用は自分の仕事ではない」と思いながら嫌々雑用をしている新人へ、納得して雑用に取り組めるよう、仕事の雑用について詳しくご説明します。


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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!


仕事の雑用とは


仕事の雑用とは、スキルや経験がなくても誰でもできる仕事のことです。雑用と呼ばれる仕事には、掃除、書類整理、ゴミ出し、書類のコピー、植物の水やりなどがあります。


どんな職場でも雑用をする縁の下の力持ちがいるお陰で、仕事が効率的に進んだり、メインの仕事で成果を出せたりします。



雑用をしない新人の事例


まずは、雑用を避ける新人の事例をご紹介します。


大卒で入社してきたAさんは、上司からの指示待ちが多くぼーっとパソコンを眺めている時間が長い状況でした。新人なので、何をしたらいいのかわからないのだろうと思った先輩が新人でもできる雑用を教えると、あからさまに不機嫌な顔をして「それは私の仕事ですか?」と言ってきました。


それからは、Aさんに仕事を教える気も失せ、日常会話もなくなりました。Aさんは自分のしたい仕事しかしないため、周りの人も仕事を頼まない状況です。Aさんが入社してから仕事の効率が下がって困っています。



仕事は協働作業


上記の事例から言えることは、仕事は自分がしたいことだけをする事は不可能ということです。多くの場合、仕事はチームで協働作業をしています。チームのメンバーがみんな自分のしたいことだけをしていては、仕事は成り立ちません。


職場では周囲の状況を把握して、自分に何ができるのかを自ら考え行動する必要があります。社会人は給料をいただいている限り、指示待ちではなく自立した人にならなくてはなりません。



新人が雑用を積極的した方がいい理由


新人に雑用を押しつけるなんて古い考えだと思われるかもしれませんが、雑用は新人が積極的にしてください。理由は経験やスキルのない新人が会社や周りの人に貢献できるのが雑用だからです。


自分の「やりたくない」という個人的な感情だけで行動してしまうと、チームとしての機能が低下してしまいます。



チームで成果を上げるための適材適所


仕事ではチームで成果を上げていくことが重要なことは理解していると思います。ここでは、チームのメンバーが適材適所で仕事をすることの大切さを、サッカーを例にあげて解説します。


年収1,000万円得点を入れることができるプレイヤーと、年収200万円の得点を入れるための練習をしている研修生がいました。あなたがチームの監督なら、年収1,000万円プレイヤーに、ボールを集めるなどの雑用を求めますか?


相手チームに勝つためには、得点を入れることができる能力がある人には、得点を入れることに集中して欲しいと考えます。研修生は自分が戦力になるまでは、自分ができる事をしてサポートをしていきます。


仕事でも同じです。スキルと経験を積んだ上司は会社の戦力として売上につながる仕事をしています。それをまだ戦力となれていない新人は、雑用などをしてサポートしていくのです。



雑用から解放される方法


雑用は新人が積極的にする仕事とわかったけれど、ずっと雑用は嫌。早く雑用から抜け出したい!そう思っているあなた。雑用から解放される方法はただ一つ。一日も早く戦力になることです。


「あなたにこの仕事を任せたい」という仕事が増えていくことで、雑用はおのずと減っていくでしょう。



雑用をするメリット


新人が雑用をすることで得られるメリットを3つみていきましょう。


1.チーム全体の成果につながる


雑用はチームの基盤を支える仕事です。見えない部分を丁寧におこなうことで、大きな仕事の成功につながります。


2.業務の全体を学べる


雑用を通じて、会社の仕組みや流れなど全体像を理解することができます。基礎を知ることで応用力が高まります。


3.信頼感が高まる


雑用は小さな仕事ですが、手を抜いてはいけません。どんな仕事でも、仕事に対する姿勢を見られています。雑用を手早く丁寧にすることで、周囲から信頼され仕事を任せてもらえる機会も増えるでしょう。



まとめ


「雑用」の本質をご理解いただけましたでしょうか。新人のうちは、どんな仕事でも「はい喜んで!」と受けることで、成長が加速します。雑用も仕事です。周囲の人達から信頼を得られるよう、迅速丁寧な仕事を心がけたいですね。

            

            

            

            

            

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