目上の人に使うと失礼「本当ですか?」「頑張ってください」「さすがです」【言い換え例あり】
2023年02月27日 2023年12月19日 新入社員向け、ビジネスマナー、ビジネスコミュニケーション
職場で目上の人に悪気なく言った言葉で、相手を不快にさせてしまった経験はありませんか。職場では知らないうちに「この人、失礼な人だな」と思われていることがあります。
ここでは、新入社員が目上の人に言って失敗してしまった事例3つと、失礼に当たらない言い換えを解説します。状況に合わせて適切な表現に言い換えることで、社会人としての礼儀を身につけ、自分の気持ちをしっかり伝えていきましょう。
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「本当ですか?」
ある新入社員の女性が、上司から褒められたときに素直に受け止められず「本当ですか?」と言って茶化してしまうと言っていました。ご本人は褒められたことに照れてしまい何げなく「本当ですか?」返していると思います。しかし上司はせっかく良いと思って伝えたのに、嘘を言っているように言われて違和感を持っていました。
「本当ですか?」と言われた側の人は、自分の言葉を疑われているように感じてしまいます。若者言葉で言うと「マジですか」というノリで使っていると思いますが、使い方によっては失礼になる可能性があるため注意が必要です。「本当ですか?」が口癖になっている人もいますので気をつけましょう。
■言い換え例
上司 「パソコン入力のスピードが速くなったね」 部下 ✕「本当ですか?」 〇「ありがとうございます」
上司 「新商品はとても使いやすいよ」 部下 ✕「本当ですか?」 〇「そうですか。私も使ってみます」
相手の話を疑うのではなく、受け止めるようにすると好印象です。
「頑張ってください」
ある新入社員の男性が、上司が出張に出かけるときに激励の気持ちを込めて「出張、頑張ってください」と言ったら、上司から「失礼だな」と注意されてしまいました。「頑張ってください」と激励したのに何が悪いの?と思うかもしれません。
「頑張ってください」は、「耐えて努力してください」という意味があります。目上の人に「もっと努力してね」と伝えることは、上から目線で言っているようにも聞こえ、好ましくないという事がわかります。目上の人を激励するときには、言葉を選ぶようにしましょう。
■言い換え例
✕「本日のプレゼン、頑張ってください」 〇「本日のプレゼン、応援しております」
✕「新しい部署でも、頑張ってください」 〇「新しい部署でも、ご活躍をお祈りしております」
「さすがです」
ある新入社員の男性が、上司が売上目標を達成したときに「〇〇課長、さすがですね」と褒めたら「上司を褒めるのは失礼だぞ」と叱られたそうです。本当にすごいと思って言った褒め言葉が、なぜ失礼にあたるのでしょうか。それは、「褒める」という行為は、人の優れた行いを評価して伝えるという意味があり、目上の人が目下の人に対して行うことが基本だからです。
「さすがです」と同様に、「すごいですね」「素晴らしいです」などの褒め言葉も、評価が入っているため、目上の人に使うのはお勧めしません。ついつい「さすが」「すごい」と言ってしまいがちですが、上から目線の発言と取られることがあるので気をつけましょう。
■言い換え例
✕「売上目標をしっかり達成されて、さすがですね」 〇「売上目標をしっかり達成されて、勉強になります」 〇「売上目標をしっかり達成する秘訣は何ですか?」→関心を示す
まとめ
日ごろの会話で何気なく「本当ですか?」「頑張ってください」「さすがです」と口にしている人も多いのではないでしょうか。
同期など、くだけた会話ができる相手なら問題ありませんが、目上の人に対して使うことは避けましょう。知らずに使ってしまうと失礼にあたる可能性があるため、気をつけたいですね。
執筆者プロフィール
- 新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社太田 章代 - 企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細
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