
話す目的は「相手が理解して行動に移してくれる」ということです。話が苦手な人は自分が話したいことを話して「伝える」になっています。反対に話が得意な人は『相手が理解できるか』『相手にとって価値があるか』を考え「伝わる」話し方になっています。相手軸で話すことを意識するだけでもかなり話し方は変わってきます。
今回は「伝わる」話し方の一つ『お絵描き話法』をご紹介します。この話法は相手の頭の中で情景が浮かぶように話し、相手の記憶に残す話し方です。
これはアメリカの大統領も多用しているコミュニケーションテクニックです。日本では、通販業界の風雲児ジャパネットたかたの高田明元社長が使って爆発的な売上をあげていらっしゃいました。私は高田社長の講演会の司会をさせていただいたときも、この『お絵描き話法』を使った具体的なトークを紹介されていました。相手の心をわしづかみするトーク術をお伝えします。
YouTube版も公開しています
動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!
社長の話しがつまらない理由
日本人の一般的な話し方の特徴は、形式にはまっていることが多いということです。例えば入社式の社長スピーチは、現在の景気や社会情勢にはじまり、「前進あるのみ」「挑戦しよう」など言葉が続く。結婚式の来賓あいさつも、新郎の会社での活躍ぶりから、「幸せ」「円満」「絆」と抽象的な表現が続くので、退屈なのです。よっぽど興味がある方以外は右から左ではないでしょうか。どんなに上手に話しても、相手の記憶に残っていないと意味がありません。
例えば、入社式のスピーチで「これからみなさんには明るい未来が待っています」と訴えるとします。『明るい未来』が抽象的なので記憶に残りません。『明るい未来』を、お絵描き話法を使って情景が浮かぶように話をします。
といったように、具体的に話をすることにより「自分の話し」として想像し、受け入れやすくなるのです。
ジャパネットたかたの高田明元社長のトーク術
高田明さんは言わずと知れた、通販でのトーク術で商品が飛ぶように売れた方です。高田明さんが講演会で「相手がこの商品を買ったらどんな良いことがあるのかイメージできるように、商品を使っている姿を想像できる話し方を工夫している」とおっしゃっていました。
例えば、プリンターを販売するとします。「このプリンターは高画質、印刷速度が速い」と機能を話しばかりしていても売れません。このプリンターを買ったらどんな良いことがあるかを話すと「このプリンターは高画質なので、写真もきれいにプリントすることができます。お子さんの入学式や七五三、運動会など、家でプリントして飾ることもできます」と相手が具体的にイメージできるように話します。
例えば体温計を販売するトークをお絵描き話法で話すと
と相手が使っている姿を描写して、商品が自分の生活にどのような豊かさを与えてくれるのか想像できるようにすると商品が売れるのです。

営業トークにもお絵描き話法
もちろん営業トークにも使えます。
「この家に住むと快適な生活が送れます。」と訴えたいとします。『快適な生活』が抽象的なので、
さわやかに暮らすことができます。また、窓が多くあるので自然な光が差し込み、家の中が明るいのもいいですよ。家族みんなも喜ぶ居心地の良い家です。」
と住んだときが想像できるように話すことで、相手の心に響き、契約につながる可能性も上がります。
モテる男性がこのテクニックを使っていた?!
ちなみに異性を落とすテクニックにも、この想像させるお絵描き話法が使えます。例えば
「僕と結婚したら、毎日楽しそうじゃない?」
と、相手にデートや結婚を想像してもらい、自分のことのように感じさせるのです。
以前仕事のできる方が、このテクニックを使っているのを見たことがあります。結果はどうだったのでしょうね 笑。
まとめ
お絵描き話法は相手に「想像してみてください」と言うわけではありませんが、想像できるように話す話法です。心に響く話法の一つですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。