AKIYO先生
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執筆者:ビジネスコミュニケーション専門家 太田章代

自分の言ったことが相手に伝わらないと感じたことはありませんか。その原因の一つに『あいまいな言葉』を使用しているケースがあります。

私が研修講師として、リーダー研修でよくお伝えするのが「あいまいな言葉を使わない」という事です。上司が言ったことに対し、部下の解釈が違っていてトラブルになることがあります。

仕事では自分の言ったことが相手に伝わるように話す事は必須です。「あいまいな言葉」を多用すると、相手から信頼を得にくいものです。自分の言ったことが相手に誤解されないように、解決する方法をご紹介します。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

『あいまいな言葉』はトラブルを招く

上司 「今度の懇親会用に領収書の予備を多めに用意しておいて」
部下 「承知いたしました」

~懇親会当日~
部下 「領収書の予備を3枚用意してあります」
上司 「多めに用意しておいてって言ったよね...」 
不穏な空気が漂う.....

上司の多めという指示は、10枚くらいのイメージだったようで、「多め」という言葉の解釈が部下と違いトラブルになっています。仕事では指示を出したが相手に伝わらなかったり、自分と相手の解釈のズレが生じるケースは多々あるのではないでしょうか。

これを解決する方法は具体的な『数字を使う』ことです。

数字を使って伝えると、

×「企画書の作成をなるべく早くお願いできますか」
〇「企画書の作成を10月27日(金)18時までにお願いできますか」

×「到着が少し遅れます」
〇「到着が10分程遅れます」

×「昨日はかなりの人が来場されて、長い行列ができていました」
〇「昨日は300名の来場があり、入場まで1時間待ちの行列ができていました」

他にも、大きい、小さい、安い、高い、広い、狭い、すごい、たくさん、すぐに、まあまあ、しばらく、ときどき、非常に、数日後、しっかり、ちゃんと、できる範囲で等、あいまいな言葉を無意識で使っている人は、知らないうちに相手を困らせているかもしれません。

私も独立した頃、お客様に「後日見積書をメールいたします」と言って3日後に送ったところ「遅い」とお叱りを受けたことがあります。お客様にとって「後日」は翌日だったのでしょう。幸いそのお客様は今でもお付き合いがありますが、「あいまいな言葉」を使ったばかりにお客様を失くしてしまう事もあるので、十分注意しましょう。

『あいまいな言葉』は人間関係を悪くする

営業「今回のチラシはさわやかなイメージにしましょうか」
お客様「春だし、さわやかなイメージいいですね」

~チラシが出来上がる~
営業「さわやかなイメージで作成しましたがいかがでしょうか」
お客様「これは、さわやかなイメージではないですよね...」
不穏な空気が漂う.....

営業とお客様の「さわやか」にズレがあったようです。お客様にとっては納得できるチラシではありませんでしたが、新聞に折り込む日時が決まっていたため修正する時間がほとんどなく、納得できないまま完成になりました。その後、お客様との関係性が悪くなり、仕事の依頼が無くなったというトラブルでした。

これを解決する方法は『言葉+視覚』で伝えることです。

言葉だけではなくイメージの沸く図、写真、動画など、目で見る情報もプラスされると、相手により理解してもらいやすくなります。

×「この棚の書類をキレイな状態にしてください」
〇言葉+キレイな状態の棚を見てもらう

×「開店祝いに素敵なお花を手配していただけますか」
〇言葉+素敵なお花のイメージ写真を見せる

×「古い家を探しています」
〇言葉+古い家のイメージ写真を見せる

他にも可愛い、美しい、深い、新しい、明るい、面白い等、形容詞はあいまいで相手に伝わらないクセ者です。仕事を依頼するときは、相手とイメージを十分すり合わせして依頼をすることをおすすめします。(十分もあいまいな言葉ですね)

相手に伝わらないと、仕事をやり直すことになり無駄な時間が発生します。また、上司は「言ったのに・・・」、部下は「言われた通りにしたのに・・・」と人間関係がギクシャクすることもありますので注意しましょう。

まとめ

相手に伝わるように話すには
・具体的な数字を入れて伝える
・言葉+視覚で伝える

あいまいな言葉は仕事に支障をきたします。自分の頭の中にある事を、相手に100%全部伝えるのは難しいことです。はじめから『自分の言ったことは伝わらない』と思って、相手の立場に立ち、言葉を選ぶ意識がズレを少なくします。

仕事で『あいまいな言葉』は、弊害を生むばかりで良いことは一つもありません。仕事の生産性を上げるため、相手から信頼を得るためにも使わないように心がけましょう。

アイキャリア太田章代アイキャリア株式会社 代表取締役 太田章代
ビジネスコミュニケーション専門家、講演家

企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、1,700回以上(2020年現在)登壇。ビジネスコミュニケーションを研究し、職場の上司と部下の人間関係を改善するなど評価を得ている。
著書:引寄せ営業の法則、気がつけば誰からも好かれる人になっている3の法則
YouTubeチャンネル:研修トレーナーAKIYO先生【太田章代のビジネスコミュニケーション術】