【目的と目標の設定編】ムダな会議にさようなら|会議のはじめで参加者の集中力を高める

2020年07月21日 2023年10月27日 ビジネスコミュニケーション

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師、太田章代です。 働き方改革が進む中、まだムダな会議をしている会社は多いものです。ムダな会議におさらばする方法の別記事では【事前準備編】ムダな会議にさようなら|会議の結果は準備で8割決まるとして、事前準備をする7項目をお伝えしました。ここでは『目的と目標の設定編』として、会議のはじめに参加者の集中力を高める方法をご紹介します。会議のファシリテーター役の方はぜひご覧ください。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

何の会議かわからない

事前準備の段階で、会議の目的と目標を理解して参加してもらわないと、「何の会議かわからない」となってしまいます。そのような会議に対して参加意欲が上がるわけはありません。また事前に目的と目標をお伝えしていても、全員理解して参加するわけでもありません。まず会議の最初は、参加者の意識を同じ方向に向かせるために目的と目標の共有をします。また、この会議の重要性、何を何時までにするのか会議の流れなど具体的に伝えて、目的を達成するために協力をしてもらえるように話しましょう。

目的と目標の設定の仕方

目的と目標の区別がつかない事があります。言葉で説明すると、 「目的」・・・事業で達成したい内容 「目標」・・・目的を達成するための手段 という事です。例えば

「目的」・・・新車を買う 「目標」・・・1年間で100万円ためる、購入店を選定する 等

目標は目的を達成するための手段で、具体的な内容なので、いくつも出てきます。 会議では例えば、テーマ「お客様感謝祭を開催」だとします。 「目的」・・・お客様へ感謝の気持ちを届ける『感謝祭』を開催 「目標」・・・スケジュールを決める、催し物を3つ決める、粗品を決める 等

となります。会議の中で気をつけないといけないのは、「催し物を3つ決める」のが目的にならないようにすることです。本来の目的である、お客様へ感謝の気持ちが届く催し物という軸がブレないように管理することです。

目的と目標は目につくところに書いておく

目的を共有できても、話が脱線することがあります。そんな時のために、ホワイトボード等、目につくところに書いておくと便利です。話が脱線した時に、ファシリテーター役は、「その意見はとても面白いのですが、今日はこの目的ですので元に戻させていただきます。」とズルズルと脱線するのを回避するのに有効です。目的は会議の軸になるため、常に頭に入れて置いておきましょう。

会議開始のファシリテータートーク例

①挨拶+感謝(簡単な雑談)

「みなさんこんにちは。本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。(今日は本当に暑いですね。会議中は遠慮なく水分補給してくださいね)みなさんの貴重なお時間をいただいているので、有効な会議にできるようにして参ります。」

②会議の目的

「事前にアジェンダをお渡しておりますが、改めて本日の会議の目的をお伝えします。今年当社が創立20周年ということで、それを記念して、来月9月5日(日)9:00~16:00にお客様へ感謝の気持ちを届ける感謝祭を当社の駐車場で開催することになりました。

③会議の目標

「そこで、本日は感謝祭で開催する催し物を3つ決定するために、皆様にご意見を頂戴したいと思います。」

④会議の流れ

「お時間は10:00~11:00の1時間です。流れは 10:00~10:05 目的と目標の共有 10:05~10:25 意見出し  10:25~10:40 意見をまとめる  10:40~10:50 催し物を3つに決定 10:50~11:00 決まった意見をいつ、誰が、いつまでに準備するのか決定 時間通りに目標を完遂したいと思いますので、ご協力をお願いいたします」

⑤ルール

「本日は有効な会議にするためにルールを2つ決めました。ルール1:意見は1人1件以上 ルール2:意見は1人2分以内で伝えるです。よろしくお願いいたします」

⑥質問コーナー

「目的や目標、会議の流れなどで疑問点や質問はございませんか? ではこれより皆さんの意見をお伺いしていきます」 → 意見出しへと進む

おわりに

会議参加者の参加意識を高めるためには、ファシリテーターのはじめのトークが重要です。会議開始時にグズグズしていたり、何を話し合うのか疑問を感じさせてしまっては有効な会議はできません。時間が限られているので、テンポ良く仕切っていきましょう。次回は【否定をする人編】ムダな会議さようなら|人の意見に否定をする人の対応法についてご紹介しますので、よろしければそちらも参考になさってください。

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