太田章代
太田章代
執筆者:ビジネスコミュニケーション専門家 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。

ある会社で卑猥な言葉を言うセクハラ男性が問題になりました。

女性社員が「やめてください」と言っているのにやめず、セクハラと認定され男性社員が指導を受けました。その際に男性社員が言った言葉が「女性社員が本気で嫌がっていると思っていなかった」です。

このように無自覚でセクハラをしているケースは後を絶ちません。今回は何げなく呼んでいる「〇〇ちゃん」はセクハラになるのかについてお話します。

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セクハラの定義とは

セクハラ(セクシャル・ハラスメントの略)とは、職場内における性差別的な発言や性的な言動による嫌がらせの事をいいます。セクハラには、対価型セクハラと環境型セクハラの2つがあります。本日は環境型セクハラの中の無自覚にセクハラをしてしまうケースについてご紹介します。無自覚とは、加害者に性的な意図も認識もないということです。加害者に意図はなくても、相手が不快に感じ、職場に居づらいと思ってしまうケースがセクハラです。

「ちゃん」づけする男性上司の心理

名前の呼び方は相手との親近感に比例しています。「さん」より「ちゃん」、「ちゃん」より「呼び捨て」の方が、親密度が高い感じがしませんか?呼び方ひとつで、人間関係の距離感がわかりますので呼び方は重要です。相手と「どんな関係性になりたいか」というのが、呼び方に出るのです。職場では年齢に合わせることもあります。自分より年上の人は「〇〇さん」、年下の人は「〇〇ちゃん」と呼んでいるケースもあります。しかし、概ね「〇〇ちゃん」と呼ぶのは、相手に親しみを込めて呼んでいるのです。

「ちゃん」づけをされる女性部下の気持ち

では女性部下は「〇〇ちゃん」と呼ばれてどう感じるのでしょうか。答えは、「嬉しい」「何とも思わない」「嫌だ」など様々です。

「嬉しい」と思う女性部下の例
・フレンドリーで好意的に思う
・距離感が近くて信頼されている感じがする

「嫌だ」と思っている女性部下の例
・馴れ馴れしい感じがする
・おじさんからちゃん付けで呼ばれると気持ち悪い。
・他の人は「〇〇さん」と呼んでいるのに、自分だけ「〇〇ちゃん」と呼ばれ、特別扱いされているようで嫌です。(反対に自分だけ〇〇さんと呼ばれ寂しい人もいます)

相手は親しみを込めて「〇〇ちゃん」と呼んでいるかもしれませんが、呼ばれた本人が不快な思いをしていたらセクハラです。女性部下から「自分に好意があるのではないか」と誤解をされることもありますので要注意です。

セクハラにグレーゾーンはない

セクハラグレーゾーンの例
・「結婚はしないの?」「彼氏はいるの?」と聞く
・「太った」「老けた」の身体的な指摘をする
・肩を揉む、手を握る、腰に手を回す
など、セクハラグレーゾーンは色々ありますが、この中に「ちゃんづけで呼ぶ」というのが入ってきます。

セクハラの判断基準は、女性部下が「不快に感じるか否か」です。極端な事を言うと肩を揉まれても女性部下が不快でなければ、それはセクハラではないのです。(肩を揉むという行動が職場にふさわしくはないとは思いますが)

また、社員同士をニックネームで呼んだり、ちゃん付けで呼んだりしている会社もあるので社風にもよります。

まとめ

ちゃん付けされて嫌だと思っても、部下からはなかなか嫌だと言えないことも多いのものです。何も考えずに気軽に「〇〇ちゃん」と呼んでいる場合は、気を付ける必要があります。

同じ「〇〇ちゃん」という呼び方でも、人間関係の良い人から言われれば「嬉しい」、人間関係の悪い人から言われれば「嫌だ」になることもあります。誰に言われたかで受け止め方が違うので、セクハラを気にするより、日ごろからの人間関係を気にして行動したいものです。

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