部下のミスを責めない伝え方|人望がある上司ほど部下のミスを責めない

2020年05月14日 2023年10月27日 新人育成担当者向け

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。

ミスは社会人としてつきものです。人間は誰しも完璧ではないので、ミスをした事がない人はいません。上司でもミスをしたことはあるのに、部下がミスをすると責める上司がいます。ただでさえミスをして落ち込んでいる部下は、上司に責められて更にへこみ、自信を無くしてしまいます。また、上司に責められたくないがために、ミスを隠すようになるかもしれません。

同じ内容を伝えるにしても、伝え方ひとつで相手への伝わり方は違ってきます。嫌われてしまう上司がしてしまいがちな、部下がミスをした時の伝え方についてお話をします。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

すぐに感情的になる上司

伝え方の前に、些細なことでも感情的になって大声をあげたり、怒鳴る上司がいます。部下の成長を願って叱るならまだしも、自分が腹が立つから怒ると、部下も周囲の人達も「また〇〇部長切れている」と心の中で思っています。また部下が嫌な思いをしてやる気を削がれます。 理由はあるとは思いますが、怒鳴るのはパワハラです。職場の雰囲気も悪くなるので、どんな内容であれ、怒鳴るのはやめましょう。

部下を責めるだけの「何で」「どうして」はNG

部下がミスをした時は、上司としてどのように対応したらよいのでしょうか。まずミスをカバーするために早急に対応する必要があります。また同時に部下の気持ちも理解するようつとめ、ミスをカバーすることに全力を注ぎます。そもそも、部下もミスをしたくてしている訳ではありません。心が動揺しており、早くミスを解決したいと思っています。そんな心が動揺している時に

「何でそうなったんだ」 「どうして言った通りにやらなかったんだ」

と責めるだけで、解決方法を考えないのは上司の対応としてNGです。

部下がミスをした時の伝え方

部下がミスをした時の指導の目的は『部下に同じミスを起こさせないようにする』です。起きてしまったミスを責めるよりも、今後同じミスを起こさないように指導します。

まずは部下の気持ちに寄り添い 「大変だったのは、わかるよ」「そんなミスをするなんて、〇〇さんらしくないね」と激励をします。

その後に、 「今回の反省点は何でしたか?」「今後同じミスをしないための対策を考えてほしい」 と具体的にやるべき事を伝えます。上司が解決策を考えて教えるのではなく、部下が自分で考えて上司に報告をしてもらいます。報告を受けた上司は足りないところがあればアドバイスをして、ミスが繰り返されないように対策を練ります。部下の気持ちに配慮しながら、ミスの再発を防ぐ。「伝え方」一つで部下との人間関係も変わってきます。

まとめ

人望のある上司ほど、部下を責めません。自分の指導不足があったかもしれないと反省し、部下には同じミスを繰り返さないように指導します。また、本当にデキる上司は、ミスを部下の責任だけではなく会社のシステムや、業務のやり方自体に問題があるのではないかと改善策を考えます。ミスを個人の能力だけの問題にしていると、いつまで経ってもなくなりません。業務を進めていく上でミスを誘発するような箇所がないか考察します。もし、問題がある箇所があれば業務全体を改善し、チームとしてミスを無くしていきたいものです。

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