傾聴力とは?新入社員から信頼感を高める聴く力【新人教育担当者向け】

2022年11月14日 2023年10月27日 新人育成担当者向け

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。

まだ社会人になって間もない新人は、不安や疑問を多く抱えています。そこで、新入社員を育成する上では、新人の話をしっかり聴くことが必須です。

コミュニケーション上手というと、「話し上手な人」が思い浮かぶかもしれません。しかし、新人との信頼関係を築くには「聴き上手」であることが大切です。

これよりは、コミュニケーションスキルアップのための「傾聴力」についてご紹介します。

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傾聴とは?

傾聴とは、相手の立場にたって、相手の気持ちに共感しながら話を聴くことです。新人の話を先入観や固定観念なしでじっくり聴き、新人が何を考え、どうしてそう思ったのかなどの背景を肯定的な関心を持って聴きます。新人の話を積極的に傾聴し、話の内容と相手の心情を理解します。

「傾聴」が新入社員との信頼関係を構築する

新入社員教育というと、仕事を教えるイメージを持っている人も多いでしょう。しかし、上司から一方的に伝えてばかりでは、信頼関係は築けません。まずは、新人が「どんな考えを持っているのか」「悩んでいることはないか」「社会人になって不安なことはないのか」など、新人の気持ちに寄り添って傾聴するようにしましょう。新入社員教育において、新人を深く理解することは重要です。

新人は、日頃忙しい仕事の中で、自分の気持ちを伝える場面がなかなかありません。上司が話を聴いてくれることで、心を開いて信頼を寄せるようになります。

傾聴力が低い人の特徴をチェック

以下は傾聴力の低い人の特徴です。当てはまっているところにチェックを付けてみてください。

□新人の立場に立って話を聴くことが苦手 □新人の話を聴いている時間より、自分が話している時間の方が長い □新人の話が終わらないうちに、かぶせて入ってしまうことが多い □新人が話しをしている間に、次に自分が何を話そうか考えていることが多い □新人の話が長かったり、要領を得ないとイライラした態度を示しがち □新人に自分の価値観や経験を押しつけてしまいがち □新人の話を、仕事をしながら聴いていることが多い □新人が自分と違う意見を言ったとき、受け入れずに否定してしまいがち

何個チェックが入りましたか。チェックが入った人は傾聴力が不足している可能性があります。まずは、自分の問題点を把握しておきましょう。

傾聴力を高める方法

傾聴力をアップさせるために、具体的なポイントを6つご紹介します。

1.傾聴する姿勢を見せる

新人の話を聴くときには、「あなたの話を真剣に聴いています」という姿勢を見せると、新人は話やすくなります。新人から話しかけられたときに、作業をしながら、顔だけ向けて話を聴くと「この人は私の話を聴いていないな」と感じてしまいます。足や腕を組む、ふんぞり返るなどの姿勢もNGです。反対に、手を止めて体を相手に向け、目を見て話を聴くと、積極的に聴いていると感じます。

2.新人の話を先入観を排除して受容する

新人は学生から社会人になったばかりで、仕事に対する甘さや責任感の無さなど、気になることは多々あるでしょう。しかし、新人の考えや価値観を否定せずに、ありのままを受け入れるように話を聴いてください。上司が受け入れてくれることで、新人は安心して何でも話しやすくなります。指導するのは、新人の価値観を受け止め理解を示した後にしましょう。

3.間違っていても最後までしっかり聴く

新人は知識も経験もないため、間違ったことを言っていることがあります。しかし、話の途中で口を挟んだり、否定や反論をしてしまうと、心を閉ざしてしまいます。話は最後まで集中して聴くようにしましょう。

4.相づち、うなずき、アイコンタクトで反応する

話しているとき、相手の反応が薄いと「聞いているの?」と不安になってしまいます。「はい」「ええ」「そうでしたか」などの相づちや、浅いうなずき、深いうなずきなどをして、「積極的に聴いています」の合図を送りましょう。

5.表情は話している相手に合わせる

新人の気持ちを共感していることを示すために、新人に表情を合わせるようにします。新人が笑顔で話をしているときは笑顔で、新人がが暗い表情をしているときは暗い表情で話を聴きましょう。

6.オウム返しで共感する

新人の発言をざっくり返すことで、話を聴いているという姿勢を示すことができます。例えば、新人が「お客様から、○○さんに任せて良かったとお褒めの言葉をいただきました」と言った際には、「任せて良かったとお褒めの言葉をいただいたんだね。それは良かったね」と、オウム返しします。

スキルよりも新人に興味を持つ

ここまで傾聴力のお話をしてきましたが、あまりスキルに頼ることをお勧めしません。スキルを意識し過ぎると不自然なコミュニケーションになります。新人に信頼されようとスキルを使うより、新人に興味を持つことで、傾聴力がアップします。

また新人とコミュニケーションを取るときに、話を聴くだけではなく自分の話も短めにして、相互理解ができると関係性が良くなります。

まとめ

人との信頼関係の土台を築くのに「傾聴」は効果的です。新人を育成する上でも、「傾聴力」は必須です。新人の話を傾聴して、頼りになる存在になりましょう。

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執筆者プロフィール

新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社
太田 章代
企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細

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