太田章代
太田章代
執筆者:ビジネスコミュニケーション専門家 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師、太田章代です。今回のテーマは『電話応対で保留をする際のビジネスマナー』についてです。

会社にかかってくる電話は、重要な用件ばかりですので丁寧な対応が求められます。しかし、実は電話応対で相手を不快にしてしまいがちなのが、保留で相手を待たせてしまうことです。

「〇〇さんいらっしゃいますか」
「先日郵送した書類は届いていますか」
「□□の件について教えていただきたいのですが」
など、取次ぎや即答できない場合、電話を保留にするケースが出てきます。

そんな時に、保留を早く解除しなければ!と対応しているけれど、相手を待たせ過ぎてしまう事はありませんか。

今回は、電話応対で保留をするときに気をつけたいマナーをご紹介します。

YouTube版も公開しています

仕事ではまず相手の事を理解すること

ビジネスマナーは『相手への思いやりの気持ちを表現したもの』です。マニュアル通りではなく、臨機応変対応をすることが大切です。電話応対では、
・相手は忙しい人が多いこと
・相手は秒単位でお金がかかっていること
・相手はなるべく早く用件を済ませたいと思っていること
を理解して、保留で長々お待たせすることがないように気をつけましょう。

保留でお待たせしてもいい時間は?

保留は30秒以内に解除するようにします。したがって、保留にする時には、30秒以内で解除できる用件かをあらかじめ判断する必要があります。

私は研修受講者の皆様に『保留でどれくらい待ったら長いと感じるのか』という質問を1,000人以上の人にしています。その結果、

10秒以内・・・5%くらい
20秒以内・・・15%くらい
30秒以内・・・50%くらい
30秒以上・・・30%くらい ←30秒待っても長く感じない人の割合
人により、保留が長いと思う時間が違うことが分かりました。

ビジネスマナーでは『30秒』と言われていますが、30秒でも『長いな~』と思う人が70%くらいいることが分かりました。電話応対している人は必死ですので時間が短く感じますが、待っている人は何もする事がありませんので時間が長く感じるのものです。電話がかかってきた全員に満足のいく電話応対をするためには30秒と言わず、なるべく早く保留を解除することをおすすめします。

保留が30秒以上になる場合は?

保留にしたときは『30秒以内でいけそう!』と思っても、案外時間がかかってしまう事は多いものです。相手を長い時間待たせてしまうと失礼になりますので、臨機応変に対応するようにします。

・かけ直す(基本)

例/
「お待たせいたしました。申し訳ございません。お調べするのにもう少しお時間がかかりそうです。恐れ入りますが、こちらから折り返しお電話してもよろしいでしょうか」

・一度電話に出て状況を伝える(状況により)

例/
「お待たせいたしました。申し訳ございません。お調べするのに、まだお時間がかかりそうです。恐れ入りますが、もう少々お待ちいただけますか」

以前、取引先に電話で「〇〇さんいらっしゃいますか」と取次ぎをお願いしたところ、3分くらい待たされたことがありました。『どこまで探しに行ってしまったの?』『忘れられてない?』と不安になりました。名指しの人が見える範囲でいない場合は「申し訳ございません。〇〇は只今席を外しております。社内にはおりますので、戻りましたらお電話差し上げるようにしましょうか」と、こちらから電話するようにしましょう。

「折り返し」「後ほど」どちらを使うの?

「折り返しお電話いたします」「後ほどお電話いたします」どちらが、早く電話がかかってきそうですか。「折り返し」の方が、早く電話がかかってくるように感じると思います。しかし、「折り返し」「後ほど」と言われて受け取る感覚が人によって違うのです。

例えば「折り返しお電話いたします」と言われたら、何分後までにかかってくると思いますか。

Aさん「10分以内」
Bさん「30分以内」
Cさん「1時間以内」

このように、人によって言葉の受け取り方が違います。Aさんに、30分後に折り返し電話をしたら「電話が遅い」とクレームになるかもしれません。しかし、同じように30分後にCさんに電話をしてもクレームにはなりません。

すぐに電話をできそうな場合は「折り返し」でも問題ありませんが、10分以上時間がかかりそうな時は「30分以内にはお電話いたします」など、時間を伝えると相手との時間のズレがなくなります。また、相手は折り返し電話がかかってくると思うと、出かけたくても出かけられない場合があります。相手の時間を拘束してしまう事になるため、折り返しの電話が遅くなる場合は目安の時間を伝えておく気遣いが必要です。

クレーム電話の保留は特に注意

保留で特に注意が必要なのはクレーム電話です。相手はイライラしているところに、保留で待たされては怒りが倍増してしまいます。

確認に時間がかかるなど、クレーム電話で即答できない場合は、基本的に折り返し電話で対応をするようにします。保留にする場合は、お待たせすることがないように十分注意が必要です。

折り返し電話をする場合は、「私〇〇が承りました」と最後に自分の名前をしっかり名乗るようにします。名前を名乗ることで『私が責任を持って対応します』という意思表示になり、相手へ誠意を表すことができます。

まとめ

1.電話の保留時間は30秒以内。ただ、なるべく早く保留を解除できるように迅速に対応をする。

2.保留が30秒以上になる場合は基本的に『かけ直す』。状況により『一度電話に出て状況を伝える』。

3.一旦電話を切ってから、早く電話できる場合は「折り返し」、時間がかかりそうな場合は「後ほど」という言葉を使う。折り返しの電話が遅くなる場合は目安の時間を伝えておく気遣いが必要です。

4.クレーム電話で即答できない場合は基本的に折り返し電話で対応をする。

ビジネスマナーは、相手への思いやりの気持ちを表現したものですので、自分がどう対応されたら嬉しいのかを考えると答えが出てきます。保留で相手を不快にさせることがないように対応していきましょう。

ビジネスマナー7日間メールセミナー 研修資料ダウンロードバナー
ビジネスマナー研修実施ガイド下部バナー
研修実施報告一覧リンク