【電話応対】感じの良い言い回し『注文を受ける編』

2023年12月12日 2024年02月20日 新入社員向けビジネスマナー

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
新入社員育成専門の研修トレーナー太田章代です。

あなたは商品の注文やお店の予約の電話をしたときに、何かモヤモヤした経験はありませんか。私は仕事柄かもしれませんが、「こう言えばもっと感じが良くなるのにな~」と思うことがあります。

電話応対は、声だけのコミュニケーションです。表情や態度が見えない分、より言葉遣いや言い回しに配慮が必要です。

ここでは社会人として相手に敬意を表すような電話応対ができるように、注文を受ける際の感じの良い言い回しを解説します。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

相手を不快にさせる電話応対

まずはビジネスには適していない電話応対の例をみていきましょう。

【お客様】
前回と同じ物を10個注文お願いします

【対応者】
了解しました。前回と同じ物を10個ご注文ということですね。

【お客様】
はい。明日届くようにできますか。

【対応者】
「了解しました。まずは、在庫があるか見てみます。在庫があるようでしたら、明日届くようにしておきます。なかったら、また電話します。」

【お客様】
「はい。お願いいたします」
※電話を切って在庫を確認

【対応者】
「お待たせいたしました。先ほどの件ですが、在庫がありませんでした。本日注文をしますので、届き次第お届けします」

いかがでしょうか。相手への配慮が欠けている点がいくつかありましたね。

感じの良い言い回しの電話応対

それでは、注文を受けるときの感じの良い言い回しをみていきましょう。

【お客様】
前回と同じ物を10個注文お願いします

【対応者】
「ありがとうございます。承知いたしました。前回と同じ△△を10個ご注文 いただけるという事でよろしいでしょうか」

【お客様】
はい。明日届くようにできますか。

【対応者】
「承知いたしました。まずは、在庫があるか確認いたします。在庫があるようでしたら、明日届くように手配いたします。ないようでしたら、折り返しお電話をいたしますがよろしいでしょうか」

【お客様】
「はい。お願いいたします」
※電話を切って在庫を確認

【対応者】
「お待たせいたしました。申し訳ございません。△△ですが、あいにく在庫を切らしております。本日注文をして、最短で◎日にお届けとなりますがよろしいでしょうか」

ビジネスに適した電話応対の解説

それでは、上記の電話応対を一つずつ解説していきます。

【お客様】
「前回と同じ物を10個注文お願いします」

【対応者】
✕「了解しました。前回と同じ物を10個ご注文ということですね」

〇「ありがとうございます。承知いたしました。前回と同じ△△を10個ご注文いただけるという事でよろしいでしょうか」

■修正箇所
「了解しました。」
→「ありがとうございます。承知いたしました。」

※まずは、注文をしてくれることに対して感謝を伝えます。また、ビジネスでは「承知いたしました」または「かしこまりました」を使うようにします。

「前回と同じ物を10個ご注文ということですね」
→「前回と同じ△△を10個ご注文いただけるという事でよろしいでしょうか

※前回と同じ物がわかっていても、ミスを防ぐために商品名を確認します。また、相手に失礼がないように商品に間違いがないか丁寧な言葉で確認をします。

【お客様】
「はい。明日届くようにできますか。」

【対応者】
✕「了解しました。まずは、在庫があるか見てみます。在庫があるようでしたら、明日届くようにしておきます。なかったらまた電話します。」

〇「承知いたしました。まずは、在庫があるか確認いたします。在庫があるようでしたら、明日届くように手配いたします。ないようでしたら、折り返しお電話をいたしますがよろしいでしょうか」

■修正箇所
「了解しました。まずは、在庫があるか見てみます。」
→「承知いたしました。まずは、在庫があるか確認いたします。」

※「了解しました」は「承知いたしました」または「かしこまりました」がビジネスに適しています。「見てみます」「聞いてみます」などは、「確認いたします」と言い換えるようにします。

「在庫があるようでしたら、明日届くようにしておきます。なかったらまた電話します。」
→「在庫があるようでしたら、明日届くように手配いたします。ないようでしたら、折り返しお電話をいたしますがよろしいでしょうか

※段取りするときは「手配いたします」という言葉を使います。在庫がない場合はお客様に連絡をする旨、許可を得るように語尾は疑問形にします。

【お客様】
「はい。お願いいたします」
※電話を切って在庫を確認

【対応者】
✕「お待たせいたしました。先ほどの件ですが、在庫がありませんでした。本日注文をしますので、届き次第お届けします」

〇「お待たせいたしました。申し訳ございません。△△ですが、あいにく在庫を切らしております。本日注文をして、最短で◎日にお届けとなりますがよろしいでしょうか」

■修正箇所
「先ほどの件ですが、在庫がありませんでした。」
→「申し訳ございません△△ですが、あいにく在庫を切らしております。」

※在庫がない場合は、まずお詫びをします。

※「あいにく」などのクッション言葉を入れて伝えるようにします。間違いを防ぐために商品名を伝えて、「在庫を切らしている」という言葉を使います。 

「本日注文をしますので、届き次第お届けします」
→「本日注文をして、最短で◎日にお届けとなりますがよろしいでしょうか

※お客様は早く商品が欲しいと思っているため、いつ届くのか明確にして伝えるようにします。※語尾は「よろしいでしょうか」と疑問形にして、相手の了承を得るようにします。

まとめ

電話応対は、言葉遣いはもちろんのこと、相手の立場になって対応することが重要です。ただ言葉遣いがキレイなだけだと、冷たい対応になりかねません。相手が何を求め、何を聞きたいのかを考えて対応すれば、さすが!と言われる電話応対ができるようになります。





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