知らないと恥ずかしい「弊社・当社」「貴社・御社」の違いと使い分け【ビジネスマナー】

2021年09月23日 2023年10月27日 ビジネスマナー

日本一気さくで身近な研修講師を目指している太田章代です。

ビジネスでは自分や相手の会社を呼ぶ際に「弊社・当社」「貴社・御社」を使用します。この代表的な4つの言い方ですが、何となく使い分けていませんか。

知らず知らずのうちに相手に失礼になっている可能性もあります。仕事では頻繁に使う言葉ですので、この機会に「弊社・当社」「貴社・御社」の違いから、使い分けまで確認をしましょう。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

「弊社(へいしゃ)・当社(とうしゃ)」の違い

「弊社・当社」はどちらも、自分の会社という意味の言葉です。

■「弊社」は謙譲語で社外向けに使う

弊社はへりくだって謙虚さを表す言葉で相手を立てる必要があるときに使用します。社外へのメールやビジネス文書、お客様と話すときなどに使います。
弊社の使用例/ 「今後とも、弊社の製品をご愛顧くださいますようお願い申し上げます」 「このたび弊社では、新商品を発売することになりました」

■「当社」は丁寧語で社内向けに使う

当社は相手と同じ立場や、立場が上にある場合に使用します。へりくだる必要がない社内会議や社内プレゼン、社内文書、就職説明会などに使います。
当社の使用例/ 「本日15時から、当社会議室でミーティングがあります」 「当社の来年度の売上目標を発表します」

■「自社」は使っていいの?

自社も文字の通り自分の会社という意味です。丁寧さがない言葉ですので、社外の人には使用しないようにします。当社の方が自社よりも丁寧な言い方ですが、社内の会話で「自社製品は」など、当社よりも崩した言い方として使用しても問題ありません。

「貴社(きしゃ)・御社(おんしゃ)」の違い

「貴社・御社」はどちらも、相手の会社という意味の言葉です。

■「貴社」は尊敬語で書き言葉

相手を敬った言葉で、メールやお礼状などの手紙、ビジネス文書など、文字を書くときに使用します。
貴社の使用例/ 「貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます」 「貴社への訪問に際し、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました」

■「御社」は尊敬語で話し言葉

相手を敬った言葉で、お客様との商談など会話の中で使用します。
御社の使用例/ 「御社のホームページを拝見しました」 「御社のご要望にお応えできるようにいたします」

会社以外の言い方

一般企業は「貴社」などのように会社の「社」をつけますが、会社以外は以下のように後ろにつける言葉が変わります。
銀行の場合・・・「弊行・当行」「貴行・御行」 学校の場合・・・「弊校・当校」「貴校・御校」 病院の場合・・・「弊院・当院」「貴院・御院」 協会の場合・・・「弊協会・当協会」「貴協会・御協会」 組合の場合・・・「弊組合・当組合」「貴組合・御組合」

まとめ

自分の会社の呼び方 弊社・・・社外向けに使う 当社・・・社内向けに使う

相手の会社の呼び方 貴社・・・文章を書くときに使う 御社・・・話しをするときに使う

場面によって使い分けが必要です。使い方を間違えると、常識がない人と思われたり、相手に失礼になることもありますので正しい使い方を覚えておいても損はありません。

ただ個人的には、そこまで厳密に使い方を理解している人がいるかというと少ないと思います。自分の会社、相手の会社の呼び方が間違いなく、対外向けの文章を書く時には礼儀正しくするために「弊社・貴社」を使用することだけは押さえておきたいですね。

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