『お絵描き話法』ジャパネットたかた元社長が使って商品がバカ売れしたトーク術
2021年02月26日 2024年08月26日 ビジネスコミュニケーション
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。 仕事で話すときの目的は「相手が理解して行動に移してくれる」ということです。話が上手な人は常に目的を念頭におき『相手が内容を理解できるか』『相手にとって価値のある話の内容か』を意識して話しています。自分が話したいように話すのではなく、相手軸で話しているのです。 今回は「人が行動したくなる」話し方の一つ『お絵描き話法』をご紹介します。 YouTube版も公開しています
動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!
「お絵描き話法」とは?
「お絵描き話法」とは、相手の記憶に残すために、相手が頭の中でイメージできるように話す話法です。 アメリカの大統領も多用しているコミュニケーションテクニックで、日本では通販業界の風雲児ジャパネットたかたの高田明元社長が使って爆発的な売上をあげました。 私が高田元社長の講演会の司会をさせていただいたときも、この『お絵描き話法』で聴衆の心をわしづかみにしていました。社長の話しがつまらない理由
日本人の一般的な話し方の特徴は、形式にはまっていることが多いということです。 例えば結婚式の来賓あいさつは、新郎の会社での活躍ぶりから、「幸せ」「円満」「絆」と抽象的な表現が多いので、イメージが湧きづらく退屈になってしまいます。 また、入社式の社長スピーチも、現在の景気や社会情勢にはじまり、「前進あるのみ」「挑戦しよう」など抽象的な言葉が続きます。 例えば、入社式のスピーチで「これからみなさんには明るい未来が待っています」と訴えるとします。『明るい未来』が抽象的なので記憶に残りません。『明るい未来』を、お絵描き話法を使って情景が浮かぶように話をします。「これからみなさんは社会人として独り立ちします。やがて結婚して子どもが産まれて温かい家庭を築く人もいるでしょう。仕事とプライベートを両立させ充実した生活を送ることもできます。ボーナスでご両親に今までの感謝の気持ちを伝えることもできるでしょう。」
このように、具体的に話をすることにより「自分の話」として頭の中で想像することができ、記憶に残りやすくなります。
ジャパネットたかたの高田明元社長のトーク術
高田明さんは言わずと知れた、通販でのトーク術で商品が飛ぶように売れた方です。高田明さんが講演会で「相手がこの商品を買ったらどんな良いことがあるのかイメージできるように、商品を使っている姿を想像できる話し方を工夫している」とおっしゃっていました。 では『お絵描き話法』を使ったトーク例を2つご紹介します。 ■パソコンプリンターの販売トーク例「このプリンターは高画質なので、写真もきれいにプリントすることができます。お子さんの入学式や七五三、運動会など、家でプリントして飾ることもできます」
■体温計の販売トーク例
「一家に一つは体温計があると思います。ただ体調が悪いときは取りに行くのが大変ではないですか。今回はそんな方に自分専用の体温計を持つチャンスです。いつでも近くに置いておけば、体調が悪いときでも、さっと取り出して体温を測ることができます」
このように、相手が使っている姿を描写して、商品が自分の生活にどのような豊かさを与えてくれるのか想像できるように話すと、商品が売れ行がよくなるのです。相手が想像を膨らませるようなトークを意識することがポイントですよ!
営業トークにもお絵描き話法
お絵描き話法は、営業トークにも使えます。例えば住宅会社の営業で、「この家に住むと快適な生活が送れます」と訴えたいとします。『快適な生活』という言葉が抽象的なので、以下のように伝えてはいかがでしょうか。「この家は風通しがいいので、ジメジメした梅雨でも、ムシムシした夏でも さわやかに暮らすことができます。また、窓が多くあるので自然な光が差し込み、家の中が明るいのもいいですよ。家族みんなも喜ぶ居心地の良い家です。」
このように、『快適な生活』が想像できるように話すことで、相手の心に響き、契約につながる可能性も上がります。
恋愛でも使える『お絵描き話法』
お絵描き話法は恋愛テクニックにも使えます。「僕とデートに行くとしたらどこにいきたい?」 「僕と結婚したら、毎日楽しそうじゃない?」
このように質問をすると、相手が頭の中で「デート」や「結婚」を想像してしまうというものです。 以前仕事のできる方が、このテクニックを使っているのを見たことがあります。結果はどうだったのでしょうね 笑。
まとめ
お絵描き話法は、相手の心に響き記憶に残りやすくする話法ですので、ぜひ使ってみてくださいね。執筆者プロフィール
- 新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社太田 章代 - 企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細
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