新入社員の入社挨拶(決意表明)で伝える内容|ポイントを押さえた例文あり

2023年03月24日 2023年10月27日 ビジネスコミュニケーション

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
新入社員育成専門の研修トレーナー太田章代です。

新入社員の方々に「入社前に不安だったことはありますか」と尋ねたところ、「入社式の決意表明がちゃんと言えるか不安だった」と答えが返ってきました。

入社式での決意表明は、職場ではじめて自分を知ってもらう機会です。ただでさえ人前で話すときには緊張するのに、上司・先輩に注目されると考えるだけで不安になりますよね。

当日なるべく緊張しないで済むためには、事前準備をしっかりしておくことが大切です。ここでは、入社式の決意表明におけるポイントをご紹介します。

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決意表明とは

決意表明とは、入社にあたって仕事への意気込みや意欲などを伝えるものです。企業により、発表の持ち時間や形式が違うため、事前に確認しておきましょう。

決意表明で失敗すると、悪目立ちして印象に残ってしまうため、人前で話すことが苦手な人は念入りに練習することをおすすめします。とはいえ失敗しても迷惑がかかる人もいませんし、今後の仕事に影響が及ぼす可能性は低いため気負わずにいきましょう。

同期の中で自分だけ浮かないために

新入社員が自分だけなら問題ありませんが、他に同期入社の新人がいる場合は、他の人がどんなことを話すのか気になりませんか。実際に新入社員に話を伺うと、「決意表明をしたときに同期は固めに話していたのに、自分だけラフな内容になってしまい恥ずかしかった」という声がありました。同期と入社前に会っている場合は、どんな事を話すのか確認しておくと安心です。

決意表明に決まったフォーマットはない

決意表明は何を言ったらいいのか分からなくて、SNSで調べて文章を考える人も多いでしょう。SNSの情報を参考にするのはいいと思いますが、絶対この形式でなければならないというものはありません。あまり形式にこだわり過ぎると、みんな同じような決意表明になって個性がなくなってしまいます。

いつも使わないような難しい言葉や、いかにも調べてきたような四文字熟語を使うより、自分の素直な気持ちを、自分の言葉で伝えた方が気持ちが伝わります。緊張して普段通りでいるのは難しいかもしれませんが、自分らしさを出せるといいですね。

「話の内容」より「話し方」が印象に残る

突然ですが、決意表明の文章を今から考えるという方に朗報です。決意表明の内容は、みなさん覚えていないため、そんなに深く考える必要はありません。

入社後数ヵ月たった新入社員の皆さんに「決意表明は何を言いましたか?」と尋ねたところ、皆さん口をそろえて「忘れました」と言っています(笑)。また、決意表明を聞いた上司や先輩も内容を覚えていない人が多いものです。

実は、決意表明で印象に残るのは「話の内容」ではなく「話し方」です。上司・先輩の評価をお聞きすると「〇〇さんは元気があって良かった」「□□さんは笑顔で話していて感じがいいね」など、話し方が印象に残るのです。よって、文章を考える時間よりも、話す練習に時間をかけた方が得策です。

印象の良い「話し方」

では、決意表明をしたときに良い印象を持たれる話し方をみていきましょう。

1.ハキハキと話す

ハキハキと話すことで「しっかりしている新人」という印象が残り、メリットしかありません。また、いつもより大きめの声で話すと熱意が伝わります。逆に声が小さいと「自信がなさそう」「やる気がなさそう」と感じられてしまいます。

2.笑顔を心がける

話すことに精一杯で表情まで気が回らないかもしれませんが、笑顔は印象に残りやすいポイントです。決意表明の練習をするときは、携帯電話で自分の話しているところを撮影してみてください。客観的に見てみると、自分が思っているよりも笑顔が少ないことを発見できるかもしれません。

決意表明発表時の原稿作成ポイント

それでは、決意表明の原稿を作成するときのポイントをあげていきます。

1.文字数

1分間で話す文字を300文字前後で考えて作成します。例えば持ち時間2分と言われている場合は、1分間300文字×2で600文字を目安に原稿を考えます。話すスピードにより文字数は変わりますので、練習で調整しましょう。

2.簡潔にまとめる

伝わる話し方は、一文が30~50文字です。話しのはじまりから一文が長くなると分かりづらいので、句点「。」までの一文を短くしましょう。

3.ネガティブ発言はしない

自分は謙虚な気持ちで言った発言でも、ネガティブな言葉は場を暗くしてしまうため避けるようにします。「お役に立てるかわかりませんが」と言うより、「お役に立てるように頑張ります」と、ポジティブ発言を心がけましょう。

決意表明の話の構成

入社式では、自己紹介と共に決意表明をします。以下は新入社員一人ひとりが決意表明をする場合の構成です。以下の①~⑤を参考に原稿を作成しましょう。

①所属部署と名前 ②入社の喜びと感謝 ③自己紹介 ④今後の抱負 ⑤ご指導のお願い
③の自己紹介は過去の出来事を通して人柄がわかる内容にします。 ・出身大学や大学の選考科目 ・クラブ活動やサークル活動 ・アルバイトで培ったこと ・趣味、特技 ・保有資格 ・これまで頑張ってきたこと など

決意表明の例文

上記の①~⑤に当てはめた例文をご紹介します。

①所属部署と名前

本日からお世話になります、○○部に配属されました、〇〇〇〇(フルネーム)と申します。

②入社の喜びと感謝

この業界に以前から興味があり、入社できたことに感謝いたします。

③自己紹介

出身は愛知県で、△△大学で□□を専攻しておりました。小学生時代から現在までずっと野球一筋で、3番バッターでサードを守っておりました。会社には野球部があると伺いましたので、積極的に参加してチームに貢献できるように頑張りたいと思います。

④今後の抱負

仕事に関しても、一日も早く仕事を覚えられるよう努力を重ね、成長していきます。

⑤ご指導のお願い

色々ご指導いただくと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

上記を自分の経験でアレンジして、原稿を見ずに言えるように繰り返し練習をしましょう。

まとめ

入社式の決意表明をするにあたり、今からすることは以下の通りです。

1.原稿を作成する 2.原稿を覚えてスラスラ言えるようにする 3.ハキハキ笑顔で話す練習をする

準備がしっかりできていれば、当日の不安もかなり軽減されます。あとで、準備しておけば良かったと後悔しないように、練習をして入社式当日を迎えましょう。


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執筆者プロフィール

新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社
太田 章代
企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細

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