「思います」の多用に注意!信憑性を損なう言葉の癖

2023年04月02日 2023年12月19日 新入社員向けビジネスコミュニケーション

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
新入社員育成専門の研修トレーナー太田章代です。

仕事での会話や、プレゼンテーションなどで「思います」を多用している方をお見受けします。

結びの言葉として使いやすい「思います」。実は「思います」を多用している方は、自分でも気づいていないことが多いものです。「思います」の使い方によっては、相手に不信感を持たれてしまう可能性があります。

ここでは、正しい「思います」の使い方についてみていきましょう。

YouTube版も公開しています

太田章代
動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

「思います」の使い方

「思います」は、自分の意見をもとにして判断した事を伝える場合に使います。「自分の意見なので、違うこともあるかもしれない」という意味が含まれた、曖昧な表現です。

「ます」と断定できることなのに、「思います」を使うと言葉に信憑性がなくなる可能性があります。

例えば修理に出していたパソコンが手元に戻ってきたときに「修理は完了したため、通常通り使えると思います」と伝えられたらどう感じますか。「使えるかどうか不確かな状態」と感じるでしょう。断定できる場合は「通常通り使えます」と言ってくれた方が安心しますね。

「思います」の敬語表現

「思います」は「思う」の丁寧語です。仕事での会話で使っても問題ありませんが、メール文章やより敬意を表したいときには「尊敬語」と「謙譲語」を使います。

■尊敬語 

思われる・お思いになる 例/この検証結果を、どのように思われますか?

■謙譲語 

存じる 例/こちらの資料をご確認いただけると幸いに存じます

決まっていることは「思います」を使わない

「です」「ます」で断定するより、「思います」の方が柔らかく感じられますが、同時に曖昧にも感じてしまいます。ある会議の進行役の方がこのように伝えていました。

これから営業会議をはじめたいと思います。 本日は新商品の販路拡大について考えたいと思います。 では一人ずつ、自分の意見を発表していただきたいと思います

これら全て思っている事ではなく、決まっていることです。「思います」を断定すると以下の通りです。

これから営業会議をはじめます。 本日は新商品の販路拡大について考えます。 では一人ずつ、自分の意見を発表してください。

決まっていることは「思います」を使わない方が、スッキリとして伝わりやすくなります。

宣言をする場合は断定すると熱意が伝わる

仕事では目標達成をするための宣言など、熱意を伝えるシーンがあります。宣言するときに「思います」を使うと、「思っているけれど、できなかったらごめんね」のような逃げ腰の印象です。「思います」を使ってはいけないというわけではありませんが、「ます」で言い切ると説得力が増し、自信がある印象を与えることができます。

△今後はこのような事がないように注意していきたいと思います 〇今後はこのような事がないように注意していきます

△今期の売上目標は必ず達成したいと思います 〇今期の売上目標は必ず達成します

△今後は遅刻をしないように気をつけたいと思います 〇今後は遅刻をしないように気をつけます

まとめ

あなたは結びに「思います」を連発していませんか?

適切な使い方をしていれば問題ありませんが、「思います」が口癖になっている場合は、気をつけていきたいですね。


研修資料ダウンロードバナー 研修実施報告一覧リンク

page up