即戦力化!新入社員の目標設定の仕方とポイント【新人教育担当者向け】

2022年10月14日 2023年10月27日 新人育成担当者向け

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。

あなたの会社では、新人の目標を設定していますか。新人教育において、適切な目標設定は不可決です。目標を設定することで、普段の業務や、身につけたいスキルが明確になり、新人の成長につながります。

そこで今回は、新人教育における目標設定のポイントと具体例をご紹介します。

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新人教育に「個人目標」が必要な理由

研修講師をしてきて感じることは、新人の成長のために目標を設定は、絶対した方がいいという事です。新人は毎日新しいことを覚えて、目の前の仕事をこなすのに精一杯なことが多いでしょう。そういう時だからこそ、先を見て目標設定することで、自分の未来のために何をすべきかが明確になり、やる気も向上します。また、目標があるからこそ、到達したときに達成感を味わうこともできます。

社会人の基礎を学んでもらう

新入社員の時期だけではなく、これからも目標設定する機会は多くあるため、社会人になったばかりの初めが肝心です。目標設定を通して、社会人として重要な以下のことが身につくように、指導していきましょう。

・正しい目標設定の仕方を学ぶ ・目標の進捗状況を報告するなど「報告・連絡・相談」の大切さを学ぶ ・目標を達成するために、PDCAを回す習慣をつける ・目標を達成するための行動と意識をつける

新入社員の目標設定で気をつけるポイント

新入社員の目標設定で気をつけるポイントを3つ見ていきましょう。

目標設定をする目的を伝える

ただ「目標を立てよう」と言われても、目的が理解できていなければ、受身でやらされている仕事になってしまいます。目標を立てるのは、新人の成長が目的です。目標を立てることで達成感を味わえたり、自分の成長を実感できて自信につながることを伝えましょう。

目標を押しつけない

新入社員が目標を設定する際には、上司や先輩が「この目標にしよう」と勝手に決めないようにします。上司や先輩はあくまでもアドバイスする人であり、目標を押しつけないようにしましょう。

新人のやる気が出る目標設定

上司・先輩と新人で目標を話し合う際は、上司・先輩の「こうなってほしい」という期待と、部下の「こうなりたい」という意欲のすり合わせを行います。お互いの方向性を合致させることが重要です。立てた目標が、新人にとって将来どんな役に立つのかなど、伝えるようにしましょう。

■成功する目標設定の方法

目標設定を意味のあるものにするためには、誰が見ても明確な目標を設定することが重要です。個人目標を書く際には、個人目標の考え方がわかりやすく体系化されたフレームワーク「SMART」に当てはめることをお勧めします。

SMARTとは

以下の要素を含んで立てることにより、目標達成の可能性を高めてくれます。

Specific :具体的に Measurable: 計測可能な Achievable:達成可能な Relevant : 関連性 Time-bound: 期限を明確に

「SMART」を一つずつ見ていきましょう。

Specific:具体的に

誰が読んでも一目でわかる、明確で具体的な表現や言葉で書きます。

Measurable:計測可能な

個人目標は、達成できたかどうか計測可能なものにします。数字を入れることにより、計測がしやすくなります。

例/ ×「新規アポイントたくさん取る」 「新規アポイントを1週間で10件とる」

Achievable:達成可能な

高すぎる目標を設定してしまうと、モチベーションの維持が難しくなります。逆に低すぎても、成長につながらないため、目標設定をする意味がなくなってしまいます。努力して頑張れば何とか達成可能な範囲で、現実的な目標設定をします。

Relevant:部署の目標に関連した

会社や所属部署の目標と関連性がある目標になっているかを確認します。プライベートな目標や、仕事に関係のない資格の取得などになっていないかチェックが必要です。

Time-bound:期限を明確に

最後に目標達成の期限を設定します。新人は1年後の目標より、3ヵ月後の目標など、スパンが短い方がモチベーションを保ちやすいでしょう。またゴールまでの過程を細分化したスモールゴールを設定して、一つずつクリアしていくと目標達成しやすくなります。

個人目標の記入例

では、目標設定の具体的な記入例を2つご紹介します。

目標

・新規アポイント60件獲得

達成期限

・〇年〇月〇日(3ヵ月後)

スモールゴール

・〇月〇日(1ヶ月後) 新規アポイント20件 ・〇月〇日(2ヵ月後) 新規アポイント40件

行動計画

・毎日1件の新規アポイントを取るために、電話を1日60件かける ・前日準備でアポイントリスト60件用意する ・毎日終業時に〇〇課長に結果報告をして、アポ獲得のためのトークのPDCAを回す

評価基準

・新規アポイント60以上獲得

目標

・〇〇資格を取得する

達成期限

・〇年〇月〇日(試験日△年△月△日)

スモールゴール

・〇月〇日までに 参考書を3冊読む ・〇月〇日までに 過去5年間の出題問題を解く ・〇月〇日までに 過去問題の点数を80/100点以上にする

行動計画

・平日は朝6時から1時間勉強をする ・土日はトータル4時間勉強をする ・分からない箇所は、〇〇主任に質問をする

評価基準

・〇〇資格合格

進捗確認のスケジュールを組んでおく

新入社員が目標を達成するためには、上司の進捗確認が必須です。「毎週金曜日の終業時に報告」など、目標設定と同時に進捗確認のスケジュールを入れます。新入社員の場合は、なるべく短いスパンで進捗確認をして、問題や課題を解決するサポートをしていきましょう。進捗確認の際には、目標達成するための「行動計画」を変えたり、追加したりすることもあります。また以下のような項目で、目標進捗シートを作成して記入することをお勧めします。

・目標達成率 100-80-60-40-20-0 ・うまくいっている事  ・改善が必要なこと ・今後の活動内容 ・その他

まとめ

新入社員の目標設定について、3つにまとめてみます。

・目標は常に設定した方がいい ・SMARTを参考に、できるだけ具体的に目標設定をする ・目標達成するために、教育担当者が進捗確認をする

新入社員が1日も早く即戦力になるために、目標設定はとても重要です。適切な目標設定ができるように、教育担当者はアドバイスをしてあげてくださいね。


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執筆者プロフィール

新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社
太田 章代
企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細

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