新社会人の10年後差がつく『健康習慣』

2024年05月23日 2024年05月24日 新入社員向け

新入社員育成専門の研修トレーナー太田章代です。
学生から社会人になると、環境がガラリと変わり知らないうちにストレスを抱えて体調が悪くなったり、慣れない人間関係に気疲れをしている人も多いのではないでしょうか。


こころと体が不調を起こすと、仕事のパフォーマンスも低下します。社会人になったらこころと体の健康を保つことも重要な仕事の一つです。


ここでは、新社会人にとって必要な健康習慣を詳しくご説明します。


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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

こころと体の健康は「セルフケア」が基本


働く上での第一条件が、健康であることです。こころと体の健康は、自分で自分の面倒を見る「セルフケア」が基本です。自分の体は、自分で守ってあげましょう。まずは、今までより「眠れなくなった」「ご飯を食べられなくなった」「疲れが取れずに体調が悪い」など、変化に気づくことです。気づいたら放置せずに、ゆっくり休むなど早めにセルフケアをすると効果的です。


社会人の健康3つの要素


健康維持の三要素は「食事」「睡眠」「運動」です。若いから暴飲暴食しても、夜ふかししても大丈夫と思っていませんか。人生の先輩は力を込めて言いますが、若いうちから健康習慣に意識を向けた方がいいですよ!今日から実践できる健康習慣をご紹介します。


1.食事


食べたものが身体になりますので、当然食事は健康に直結しますね。食べ物、飲み物を意識して摂取していきましょう。

■主食・主菜・副菜を食べる
厚生労働省健康局の「健康づくりのための食事パターンの考え方と普及」によると、栄養バランスの取れた食事は「主食・主菜・副菜」を組み合わせた食事としています。


主食:ご飯、パン、麺類 など
主菜:肉、魚、卵、大豆製品 など
副菜:野菜、きのこ、海藻 など


1食の中で栄養バランスの良い食事をしたいところですが、時間に余裕のない社会人には難しいものです。例えば「お昼はうどんだけだったから夜はお肉と野菜を食べよう」など、1日の食事をトータルで考えて食べ、健康な身体をつくっていきたいですね。


■ひとくち30回嚙む

仕事が忙しいと食事にかける時間が短くなり、噛む回数が減っています。よく噛んで食べることは、健康に深くかかわっています。よく噛んで食べると、少量でも満腹感を感じやすくなり、食欲が抑えられ肥満の予防になります。30回数えて食べると食事を味わえないので、普段よりもゆっくり食べるように意識をしたいですね。


■1日純アルコール量20グラムまで

厚生労働省は、純アルコール量で健康へのリスクを示した「飲酒ガイドライン」を取りまとめました。それによると、生活習慣病リスクを高める飲酒量は1日あたりの純アルコール量、男性40グラム以上、女性20グラム以上です。体質によっては、より少量が望ましいとしています。人によってアルコールの許容量は違うと思いますが、飲みすぎは健康へのリスクが高いので気をつけたいですね。


純アルコール量20グラムを含むお酒

・度数が5%のビール:500ミリリットル(ロング缶)
・度数が12%のワイン:200ミリリットル(小グラス2杯)
・度数が15%の日本酒:1合弱


2.睡眠


厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、睡眠不足は、日中の眠気や疲労に加え、注意力や判断力の低下に関連する作業効率の低下、高血圧など病気の発症リスクを高めるなど、心身の健康に悪影響を及ぼすとしています。


■社会人は最低6時間睡眠時間を確保

これまで明らかになった科学的知見に基づくと、成人は6~8時間が適正な睡眠時間を考えられ、1日の睡眠時間が少なくとも6時間以上確保できるように努めることが推奨されています。ただし、睡眠には個人差があるため、全ての人に当てはまるとは限りません。自分に必要な睡眠時間を自ら探る必要があります。


■良質な睡眠のための環境づくり

・日中はできるだけ日光を浴びると、体内時計が調整されて入眠しやすくなる
・寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まず、暗くして寝ることが良い睡眠につながる
・就寝1~2時間前に入浴をして身体を温めてから寝ると入眠しやすくなる


3.運動


厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」によると、身体を動かしている人、運動量の多い人は、少ない人と比較してうつ病やがんなどになるリスクが低いことが報告されています。


■身体活動・運動の推奨事例

・歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上行う(1日約8,000歩以上に相当)
・息が弾み汗をかく程度以上の運動を週60分以上行う
・筋力トレーニングを週2~3日行う
・座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう、身体を動かす


日本人は座っている時間が世界的にみてもかなり長いことが報告されています。座っている時間と志望リスクの関係を検討した研究では、座っている時間の増加に伴い死亡リスクが増加するという結果が出ています。


■社会人が取り組めること

・通勤で自転車、徒歩など身体活動を増やす
・仕事のすき間時間に体操などで身体を動かく


身体活動量は人それぞれです。個人差を踏まえて、可能なものから取り組んでいきたいですね。


一人で悩まず相談する


こころと体の健康は自己管理が必要といっても、人間ですから気をつけていても調子が悪くなることもあります。限界ギリギリまで我慢して会社を長期間休まないといけない状況になる前に、信頼できる人に相談して解決していきましょう。人に相談すると、別の切り口や多様な視点を知ることができますよ。


まとめ


新社会人が身につけたい健康習慣

・健康第一で自分の身体は自分で守る
・健康維持の三要素は「食事」「睡眠」「運動」
・こころと体の不調に気づいたら一人で悩まずに人に相談する


新社会人にとって社会人生活はこれから長く続きます。社会人生活を充実した時間にするためにも、良い生活習慣を身につけていきましょう。


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