仕事ができる人の『断りメール術』【ビジネスマナー】

2020年07月13日 2023年10月27日 ビジネスマナー

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。

コロナウィルスによる影響で、ここ最近は研修や講演会を見送りますという『お断りメール』が届きます。その時に感じたのは、断り方によって受け手の感情がかなり違うという事です。

キャンセルになるのは、コロナウィルス感染防止のためには仕方ない事とわかっていても、断り方が軽々しかったり、冷たく感じるような言い回しだと、その後の相手との関係性が悪い方向に進んでしまうことも少なくありません。

これよりは、メールでの断りの際に、相手の印象を悪くせず上手に断る具体的な方法をお伝えします。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

メールでのコミュニケーションの注意点

メールは文字だけのコミュニケーションです。直接顔を合わせた場合などは表情や声のトーンで相手の感情を読み取ることができます。しかし、メールでのコミュニケーションは相手の感情を読み取ることができません。また、文字だけのコミュニケーションは、冷たく感じやすいという特性があることを知っておく必要があります。特に、断るというネガティブな内容は、通常のコミュニケーションでも慎重さが必要です。感情が読み取りにくいメールですと、より慎重に言葉を選ぶ必要があるのです。

断るときの言葉選び

「お断りします」だとダイレクトでキツイ印象を与えてしまう事があります。

・ご遠慮させていただきます  ・差し控えさせていただきます  ・いたしかねます  ・見送らせていただきます  ・見合わせる事になりました

など、同じ内容でも伝え方を変えるだけで柔らかい印象になります。

残念な気持ち+クッション言葉を多めに入れる

クッション言葉とは、ストレートに言ってしまうときつくなりがちな時に、言葉の衝撃を和らげてくれる働きをもつ言葉です。クッション言葉をつけることにより、相手への配慮や心遣いが伝わります。またクッション言葉に自分の感情もつけると、より相手への配慮が伝わります。

クッション言葉の例/ ・大変心苦しいのですが  ・誠に残念ですが  ・今回は失礼ながら  ・大変勝手申しますが  ・不本意ではございますが  ・せっかくですが  ・あいにくですが ・大変恐縮ですが  ・本来ならばお引き受けしたいところですが ・ご意向に添えず申し訳ございませんが  ・お役に立てずに残念ですが

断る理由を添える

断る理由を明確にすることで相手への誠意が伝わります。断りづらいと前置きが長くなりがちです。しかし、余計な前置きは用件が伝わりにくくなるので、クッション言葉の後に、言いにくいことを簡潔に伝えて相手への配慮を示します。

断る理由例/ ・コロナウィルス感染拡大のため ・ご要望されている商品の在庫の入荷予定の目途が立たず

未来へつなげる言葉で締めくくる

メールの最後は、その後も相手と良好な関係を続けていくために重要です。誠意をもって丁寧に最後を締めます。

・来年はぜひよろしくお願いいたします  ・次回はご期待に沿えるよう進めて参ります

相手の気持ちに配慮した『お断りメール』例

株式会社〇〇会社 △△ 様

いつもお世話になっております。 □□会社の××でございます。

早速ですが、6月15日(月)のコミュニケーション研修の件で ご連絡を差し上げました。

誠に残念ですが、コロナウイルス感染拡大の影響で、 今回は研修を見合わせる事になりました。

△△様には日程を押さえていただいたのに大変恐縮ですが 6月15日(月)の日程について、日程押さえの解除をお願いできますでしょうか。

このたびはご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません。 ご不明な点等ございましたら、いつでもご連絡くださいませ。

コロナウイルスの感染者数も減りつつありますが、まだまだ油断はできないと存じますので、どうぞ△△様も体調にお気をつけください。

今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。

まとめ

「お断りメール」をする時には慎重に言葉を選ぶことが重要です。 この断り方一つでビジネスパーソンの資質が問われると言っても過言ではありません。

冷たくなりがちなメール文章の、言葉を選び表現を変えるだけで柔らかく断ることができます。メールでの断りが必要な場面があれば、ぜひ参考になさってください。

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