
社会人になると、目上の人を敬う言葉遣いは必須です。学生時代の言葉遣いとは変わってくるため、敬語に苦手意識がある人も多いのではないでしょうか。
周りの人達と人間関係を築くためにも、職場にふさわしい敬語を身につけたいものです。
そこで今回は、お客様や上司・先輩に対して、敬語を使うときに困らないように、よく使う敬語をまとめてご紹介します。
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マスターしたい「尊敬語」と「謙譲語」
「尊敬語」「謙譲語」とも、相手を立てて敬意を表した言葉です。
■尊敬語
尊敬語の「尊」は身分が高い、「敬」は相手を敬うという意味があります。仕事ではお客様や上司・先輩を立てて敬う気持ちを表すのが「尊敬語」です。相手の行動や動作に対して使うので、主語を目上の人にするとわかりやすいでしょう。
例/課長が、おっしゃいました
■謙譲語
謙譲語の「謙」はへりくだる、「譲」は相手に譲るという意味があります。自分を下げて相手を立て、敬う気持ちを表すのが「謙譲語」です。自分の行動や動作に対して使うので、主語を自分にするとわかりやすいでしょう。
例/私は、書類を拝見しました
ビジネスでよく使われる『敬語一覧』
これよりは、社内、社外でよく使う敬語をご紹介します。
「言う」の敬語
尊敬語:おっしゃる
「課長がおっしゃった通りに、進めてまいります」
謙譲語:申し上げる
「申し上げた通りに、進めてまいります」
「知る」の敬語
尊敬語:ご存知
「伊藤さんが退職されることは、ご存知でしたか」
謙譲語:存じ上げる、存じる
「伊藤さんが退職されることは、存じ上げておりました」
「する」の敬語
尊敬語:される、なさる
「次回の会議は、参加されるそうです」
謙譲語:いたす
「次回の会議は、参加いたします」
「食べる」の敬語
尊敬語:召し上がる、お食べになる
「昼食を召し上がりましたか」
謙譲語:いただく、頂戴する
「昼食をいただきました」
「伝える」の敬語
尊敬語:お伝えになる
「人事異動の件、田中さんにお伝えになりましたか」
謙譲語:申し伝える
「人事異動の件、田中さんに申し伝えます」
「いる」の敬語
尊敬語:いらっしゃる
「本日、会社にいらっしゃいますか」
謙譲語:おる
「本日、会社におります」
「行く」の敬語
尊敬語:いらっしゃる、おいでになる
「展示会にいらっしゃったようですね」
謙譲語:伺う、参る
「展示会に伺います」
「見る」の敬語
尊敬語:ご覧になる
「資料をご覧になりましたか」
謙譲語:拝見する
「資料を拝見しました」
「聞く」の敬語
尊敬語:お聞きになる
「社長の挨拶を、お聞きになりましたか」
謙譲語:拝聴する、伺う
「社長の挨拶を、拝聴しました」
「来る」の敬語
尊敬語:お越しになる、いらっしゃる、お見えになる
「お気をつけて、お越しください」
謙譲語:参る、伺う
「御社へ10時に参ります」
まとめ
職場で友達のような言葉を使ってしまうと、相手に不快感を与えかねません。また、社外では個人ではなく、○○会社の人という目で見られますので、会社の信用にも関わってきます。目上の人に対して失礼がないように、正しい言葉遣いを覚えて使いましょう。