マニュアルでは新入社員は育たない!「やり方」+「あり方」で成長を促進する

2024年03月26日 2024年04月07日 新人育成担当者向け

新入社員育成専門の研修トレーナー太田章代です。
新入社員を早期に成長させたい。これは、どこの企業も願っていることではないでしょうか。人が育つ仕組みをつくろうと思ったときに、まず思いつくのがマニュアルづくりです。


では、マニュアルをつくれば本当に新入社員は成長するでしょうか。ここでは、新入社員を育てるために意識するべきことをご説明します。


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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!


新入社員はマニュアルの理解度が低い


今まで研修先企業の管理職の方から「マニュアルに書いてあるのに何でできないんだ」という部下への声を何度も聞いてきました。


確かに上司からしたら、部下を育てるために時間をかけてマニュアルをつくったのに、上手く活用されていなかったら残念な気持ちになると思います。マニュアルは社員全員に共通認識を持ってもらうために役立つため、あった方がいいでしょう。


しかしマニュアルだけでは新人は育たないと思ってください。特に新入社員は経験したことのないことが文章にしてあっても、理解できないことが多いものです。

「わかる」を「できる」にするためには


マニュアルを作成する目的は、仕事が「できる」ようになって欲しくてつくりますよね。しかし、マニュアルを読んだだけではわかっても、できないことが多いでしょう。そこで、お勧めしたいのが以下の4ステップです。


1.上司がやってみせる
2.マニュアルを使って教える
3.実践させてみせる
4.検証してフィードバックする


上司が実際にやっているところを見ると、マニュアルに書いてあることが理解しやすくなります。また、実践したあとに上司も一緒に検証してフィードバックをすることで、成長が加速します。フィードバックをするときには、できていない事を指摘するだけではなく、できたことを承認してあげてくださいね。

「やり方」と「あり方」をセットで教えていく


マニュアルには作業の手順など定型的な「やり方」しか記載してありません。しかしマニュアル通りに仕事をしても課題が出てきたり、相手の求めることにより臨機応変な対応が求められることも多いのです。


そこで必要なのがマニュアルに書いている「やり方」と、それをしたときの課題解決や臨機応変な対応ができるように「あり方」が大切になってきます。


「あり方」はお客様がどう思うのか?どうしたら嬉しいのか?というように、常に相手の立場に立って考える思考がよい成果につながり人を育てていきます。


「あり方」は目に見えないものですが、私は新人教育には「あり方」が重要だと考えています。「やり方」は教えているけれど、「あり方」を教えていませんでしたという声をよくお聞きしますので、盲点になっているのかもしれません。


まとめ


・マニュアルだけでは新人は育たない
・マニュアルで教える前に、上司がやってみせる
・「やり方」と「あり方」をセットで教えていく


いかがでしたでしょうか。「やり方」よりも「あり方」を教える方が時間も労力もかかります。人材育成には時間がかかるので、長期戦で考えていきたいですね。マニュアルをつくっても新入社員が成長しないとお悩みの教育担当者様の参考になれば幸いです。







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