【電話応対】失敗しない言葉遣い16選【ビジネスマナー】
人材育成トレーナー太田章代です。
社会に出てからの登竜門と言われている電話応対。最近は固定電話に出ることも少ないため、電話応対に苦手意識を持っている人も少なくありません。
私も社会に出てはじめの仕事が電話応対だったので、「電話に出たくない」という気持ちはよくわかります。
とはいえ、電話応対は避けては通れない仕事です。ここで、しっかりと言葉遣いを理解し、トレーニングをして自信を持って電話応対ができるようにしましょう。
YouTube版も公開しています動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!
1. 相手の名前を確認するとき
「○○会社の△△様でございますね」
↓
■好ましい表現
「○○会社の△△様でいらっしゃいますね」
「ございます」は「ある」丁寧語。△△様という人を確認するため、「いる」の尊敬語「いらっしゃる」を使います。
2. 相手の声が聞こえないとき
「声が小さくて聞きとりづらいので、もう一度お名前をお願いします」
↓
■好ましい表現
「お電話が少々遠いようでございます。恐れ入りますが、もう一度お名前を伺ってもよろしいでしょうか」
「声が小さくて聞き取りづらい」は、相手のせいにしているように感じてしまいます。「電話が少々遠い」のフレーズを覚えておきましょう。
3. 相手が名乗らないとき
「お名前を頂戴してもよろしいですか」
↓
■好ましい表現
「失礼ですが、お名前を伺ってもよろしいですか」
「失礼ですが」などクッション言葉を前につけて聞けば、相手に配慮していることが伝わります。名前は「もらう」ものではないので、「頂戴する」「いただく」はNGです。
4. 相手の氏名を聞きたいとき
「下のお名前を教えていただけますか」
↓
■好ましい表現
「恐れ入りますが、フルネームを教えていただけますか」
氏名には「名字」と「名前」があり、「上」とか「下」はないのです。昔は縦書きだったため、上下という言葉になったという説があります。名字だけでなく名前を聞きたいときには「フルネーム」と言って教えてもらいましょう。
5. 自社に同じ名字の人が複数いるとき
「〇〇は二人おりますが・・・」
↓
■好ましい表現
「〇〇は△△課と□□課の二人おります。どちらの〇〇でしょうか」
「△△課には〇〇が二人おります。恐れ入りますが、フルネームはご存じでしょうか」
同じ名字の人が二人以上いる場合は、所属部署を確認します。所属部署が同じの場合は、フルネームを確認するようにしましょう。
6.担当者が一時的に離席しているとき
「〇〇は、只今席におりません」
↓
■好ましい表現
「あいにく〇〇は、只今席を外しております。」
「席を外している」は短時間で戻ることが前提になっているので、「会議中」「来客中」といった時間がかかりそうなときは伝えるようにしましょう。
7. 担当者が電話中のとき
「〇〇は只今、電話中です」
↓
■好ましい表現
「申し訳ございません。〇〇は只今、別の電話に出ております」
電話中の場合は、どれくらい時間がかかるかわからないため、終わり次第折り返し電話をするよう伝えましょう。
8. 担当者が外出中のとき
「〇〇のほうは、只今外出をしております」
↓
■好ましい表現
「申し訳ございません。〇〇は、只今外出をしており、△時に戻る予定でございます」
「~のほう」は二者択一でどちらか示すときに「Aのほうにします」といったように使います。また、外出中のときは、スケジュールを確認して戻り時間を伝えましょう。
9. 担当者が休みのとき
「本日〇〇はお休みをいただいております」
↓
■好ましい表現
「あいにく〇〇は、本日休みをとっております」
電話の相手から休みをもらっているのではないため、「いただいております」ではなく、「とっております」を使います。
10. 担当者が長期休暇中のとき
「〇〇は新婚旅行のため長期休暇をとっております」
↓
■好ましい表現
「あいにく〇〇は長期休暇のため、□日まで不在でございます」
長期休暇のときも詳しい理由は伝える必要はありません。また、休みの期間を伝え、できる限り出社しているメンバーで対応するようにしましょう。
11. 担当者が帰宅しているとき
「〇〇は本日退社いたしました」
↓
■好ましい表現
「あいにく〇〇は本日失礼いたしました」
「退社」には、会社を退職すると、会社から退出するという2つの意味があります。退職と勘違いされる可能性があるため、「失礼いたしました」が無難です。実際、私も「退社」を使ったところ「〇〇さん辞めたの?」と聞かれたことがあります。
12. 用件を聞きたいとき
「どのようなご用件ですか」
↓
■好ましい表現
「差し支えなければ、ご用件を伺ってもよろしいでしょうか」
用件を伺う場合は「差し支えなければ」とクッション言葉を使って、相手に配慮した聞き方をしましょう。
13. 相手の電話番号を聞きたいとき
「お電話番号を教えてください」
↓
■好ましい表現
「恐れ入りますが、お電話番号を教えていただけますか」
「~ください」は命令形です。人に何かを尋ねるときは、クッション言葉と「~していただけますか」の疑問形で丁寧な表現にしましょう。
14. 伝言を頼まれたとき
「〇〇にお伝えします」
↓
■好ましい表現
「〇〇に申し伝えます」
担当者が不在で伝言を頼まれたときは、代わりに伝言を承ります。その際には「言い伝える」の謙譲語「申し伝える」を使いましょう。
15. 担当者から折り返し電話をしたいとき
「戻りましたら、〇〇から折り返しお電話します」
↓
■好ましい表現
「戻りましたら、〇〇から折り返しお電話を差し上げてもよろしいでしょうか」
担当者が外出中のときは「戻りましたら」、電話中のときは「電話が終わりましたら」とタイミングを伝えます。また「よろしいでしょうか」と、折り返し電話をしてもよいのか相手に確認を取ります。
16. 相手に折り返しの電話は不要と言われたとき
「かしこまりました」
↓
■好ましい表現
「かしこまりました。それでは、□□会社〇〇様からお電話があった旨、申し伝えておきます」
「かけ直します」と言われても、相手は『電話しました』という事実を残して欲しいものです。また、担当者に電話があったとこを伝えることで、次回話すときに「先ほどはお電話に出られず申し訳ございませんでした」「昨日はお電話いただき、ありがとうございました」など一言伝えることができます。
まとめ
電話応対はトレーニングと経験で必ず上手になります。最初は考えて言葉を選んでいても、いつの間にか考えずにスラスラ言葉が出てくるようになった経験があります。どうせ電話応対をするなら、嫌々ではなく楽しんでできるようにしていきましょう!
執筆者プロフィール
新人育成トレーナー
アイキャリア株式会社太田 章代- 企業・団体でのコミュニケーション研修、ビジネスマナー研修など、2,000回以上(2023年現在)登壇。 プロフィール詳細
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