研修で成果を出す!ラーニングピラミッドの学習法を解説【人材教育手法】

太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
新入社員育成専門の研修トレーナー太田章代です。

「外部講師を招いて研修を実施しても効果が見えない」「社内で研修をしているが、思ったように成長してくれない」など、人材育成に関する悩みをお持ちの方も多いものです。

そんなお悩みを解決するために、研修で学習したことを定着させる効果的な方法があります。それがこれより解説する「ラーニングピラミッド」です。

研修でなかなか成果が出せずにお困りの方は、ラーニングピラミッドを活用して、社員の学習定着率を飛躍的に向上させていきましょう。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

ラーニングピラミッドとは

ラーニングピラミッド ラーニングピラミッドとは、アメリカ国立訓練研究所が発表した研究結果で、7つの学習方法について、学習定着率をピラミッド型の図で表したものです。

結果を見ると「講義を受ける」ことが最も頭に残りにくく、逆に「他の人に教える」ことが最も頭に残りやすいことがわかります。 ただし、学習定着率のパーセンテージについては根拠がないまま付けられたとされており、ラーニングピラミッドは「信用性が薄い」とも言われています。 しかし、私が研修に登壇している中で、学習定着率を上げるための学習法がラーニングピラミッドに合致していたため、社員研修に役に立つと思いご紹介します。

学習を定着させるカギは「能動的」

それでは、ラーニングピラミッドの分類を一つずつ見ていきましょう。以下の「受動的学習」とは、インプット学習とも言われ「講義を聞く」「読書をする」「視聴覚体験をする」「実演を見る」という学習法のことです。受身だけの学習では学習定着率が低くなります。また「能動的学習」とはアウトプット学習とも言われ、「グループディスカッションに参加する」「学んだことを実践する」「他の人に教える」という学習法のことです。能動的に学習すると、学習定着率が高まるのが特徴です。 ラーニングピラミッド学習定着率

講義を聞く(5%):受動的学習

研修で、ただ講師の話を聞くだけでは、ほとんど記憶に残りません。会社で社長の訓示を聞いても、何を言ったか大半は覚えていませんよね(笑)。それと同じです。学習定着率を高めるためには、話に興味を抱かせ積極的にメモを取ってもらい、研修が終わったあと復習をすることが大切です。

読書をする(10%):受動的学習

興味のある内容でない限り、テキストや書籍を読んだだけでは、なかなか記憶に残りません。ただし、自ら読みたいと思った書物なら、学習定着率は高くなります。

視聴覚体験をする(20%):受動的学習

動画や音声による研修は、文章を読むだけよりは記憶に残ります。しかし、オンラインで動画を視聴する場合は、自由度が高いため学習に集中しにくいといった難点があります。こちらも、ただ聞き流すのではなく、覚えようとする姿勢があれば学習定着率が向上します。

実演を見る(30%):受動的学習

研修では講師が実演をしたことを「見て学習」します。よって講師の実演力が必要です。動画を見るよりも目の前で実演を見た方が、記憶に残りやすくなります。また状況に合わせて臨機応変に実演をすることができるため、受講者の疑問点をその場で解決することができます。

グループディスカッションに参加する(50%):能動的学習

グループ内で意見交換をするため、ただ「聞いただけ」「見ただけ」よりも知識を深めることができます。また、他者の意見を知ることができ、新たな知識を得ることができます。しかし、意見を交わすだけでは学習定着率は向上しません。ディスカッションした内容をまとめ、発表することで学習定着率が向上します。

学んだことを実践する(75%):能動的学習

研修で学習して、記憶に残しただけでは研修効果はありません。研修をやりっぱなしにせず、学習したことを実際現場で実践していくことが必要です。研修では学習したことをどのように実践して自己成長に繋げていくのか、具体的に落とし込んでいく必要があります。

他の人に教える(90%):能動的学習

講師をしていて感じることは、教えている講師が一番勉強になっているという事です。受講者の皆様も、学習したことを自分の言葉でアウトプットすることにより、記憶に定着します。人に教えるためには、研修で学習したことを復習して、より知識を高める必要があります。弊社でも、新入社員の成長を年間通して伴走している企業様では『研修発表会』を開催して、新入社員から上司・先輩へ学んだことを発表してもらい理解度を深めています。

研修を成功させるポイント

研修をしても学習効果が見られない場合は、学習方法や研修カリキュラムを見直す必要があります。研修を成功へ導くポイントを4つ見ていきましょう。

1.インプットとアプトプット学習を組み合わせる

講義を聞くだけ、テキストを読むだけ、動画や実演を見るだけでは、学習効果が低くなります。講義とローププレイング(経験するであろう場面を想定し役割を演じる)など組合せることで、着実にスキルを身につけます。

2.受講者が能動的に受講できるようにサポートをする

どんなに良い研修カリキュラムであっても、「研修に嫌々出ている」「研修を受講する目的を理解できていない」などの原因で、受身で研修を受講することになり、研修効果は低下します。研修の前に、自ら能動的に受講してもらうための意識づけが必要です。

3.自ら考え主体性を持てるような研修カリキュラムにする

能動的に考え研修を進めていく学習方法には、グループワークやグループディスカッションなどがあります。講師が一方的に話すのではなく、受講者が主体性を持って進めていきます。その中で、講師はファシリテーターの役目を果たし、受講者のサポートができる体制が求められます。

4.研修で学習したことを実際の職場で実践する

研修をやりっぱなしでは、研修効果は低くなります。研修で学習したことを、職場で実践するようにアフターフォローが必要です。また、学習したことを朝礼や会議などで職場の人達に教える場をつくるなど、研修効果を最大化するための仕組みづくりが必要です。

まとめ

社内研修、外部研修、いずれも時間とお金をかけてすることですので、出来る限り研修成果を出したいものです。企業で効果的な研修をおこなうために、ラーニングピラミッドを活かし、受講者の皆様に能動的に研修に取り組んでもらえるような学習方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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