太田章代
太田章代
執筆者:新人育成トレーナー 太田章代
日本一気さくで身近な研修講師を目指している、太田章代です。今回は『女性社員のやる気をなくす上司の言葉』についてお伝えします。

上司からの何気ない言葉に、やる気をなくした経験がある方は多いのではないでしょうか。特に女性は感受性が豊かなので、ちょっとした言葉にも敏感に受け取ります。

上司は言ったことを忘れていても、言われた女性社員は「課長はこう言っていた」とずっと覚えているものです。言葉の内容によっては、人間性まで疑われる可能性があります。

これよりは、女性社員がやる気をなくす言葉と、どのように伝えればやる気をなくさないのかをご紹介します。女性社員との関係性を良くするためにも、参考にしてください。

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動画でも学べます。聞き流すだけでも理解できますよ!

1.「仕方ない」

問題が起きたときに「仕方ない」で片づけられると、女性社員はこの上司に何を言ってもダメだなと思いやる気をなくします。

例/
今まで進めていた仕事が完了しそうな時に社長から方向転換の指示があり、直属の上司から「うちの会社はトップダウンだから仕方ない」と言われた

女性社員の本音/
「仕方ないで片づけないでよ!」「今までの時間が無駄(# ゚Д゚)」

「仕方ない」は他にどうにもならないといういう意味です。確かに社長の言うことは絶対だという社風なら「仕方ない」のは正論です。しかし、女性社員の立場にもなってみてください。今まで頑張ってきた仕事が無駄になり、「仕方ない」で簡単に済ませようとする態度にやる気をなくします。「あの人はそういう人だから仕方ない」も、あきらめで何の解決にもなっていません。

女性社員の立場に立った上司の伝え方

「私の力不足で、申し訳ないです。〇〇さんがせっかく資料を作成してくれたのに、無駄になってしまったね。今後は社長と密に連絡を取って、このようなことがないように進めていきます」

このようなケースでは、上司が女性社員に代わって、「仕事が完了するところまで進んでいました」と社長に仕事の状況を伝え、検討してもらうようにお願いする事もできます。何も言わずに女性社員に我慢してもらうだけでは上司としての役目を果たしていません。

2.「なんで」「どうして」

ミスをしたときに「なんで」「どうして」と責められると、女性社員は困っているときに助けてくれない上司だと思い、やる気をなくします。

例/
「なんでミスしたんだ」と相手を問い詰める。

女性社員の本音/
「自分が悪いけれど、なんでって言われても、わざとミスしたわけじゃないし」

「なんで」「どうして」が口癖の上司は多いものです。相手を責めても何の解決にもなりません。女性社員が困っている時ほど、気持ちに寄り添った言葉を使うことで、上司への信頼になっていきます。

女性社員の立場に立った上司の伝え方

「〇〇さんらしくないミスだね。何かあった?今度どのようにしたらいいと思う?」「そのとき、何が起きたの?」など、女性社員の自尊心を傷つけることなく質問します。ミスの原因や解決策はまず、女性社員自身に考えてもらうようにして、足りない部分はアドバイスをします。

3.「常識でしょ」「当り前でしょ」

「常識でしょ」と言われると、女性社員は「あなたは非常識」と言われていると感じ、やる気をなくします。

例/
「始業の30分前に出社するのが、常識でしょ」

女性社員の本音/
「誰が決めた常識?」「非常識みたいな言い方しなくてもいいのに!」

上司の常識は、部下の非常識かもしれません。自分の考えを押しつけたり、常識という言葉をかざして主張するのは、相手にストレスを与えてしまいます。

女性社員の立場に立った上司の伝え方

「決まりはないけれど、みんな始業30分前には出社していますよ。始業時間に業務をスムーズに開始することができるように事前準備を整えられるといいですね」

具体的に始業時間とはどんな時間なのかなど伝えることにより、相手が早く出社する必要性を感じるようにします。事前準備にかかる時間は人それぞれなので、時間を押しつけるのはやめましょう。

まとめ

女性社員がやる気をなくす言葉は、主語が自分(上司)になっている言葉です。

仕事はチームで進めているため、上司に悪気はなくても女性社員がやる気をなくしたらマネジメント失敗です。上司は何と伝えたら相手が受け取ってくれるのか考え、言葉を発する必要があります。

女性社員から一度不信感を持たれると、挽回するのが難しいものです。相手の気持ちを考えた言葉を使うことで、人間関係を円滑にして業務をスムーズに進めていきましょう。

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