14年前に研修講師になってから、2019年4月で14回目の新入社員研修の時期を迎えます。毎年フレッシュな新入社員にビジネスマナー研修をしてきましたが、最近は新入社員だけではなく「ベテラン社員のためのビジネスマナー研修」や「管理職のためのビジネスマナー研修」等、研修ニーズも多様化しています。

ここでは、そもそも「ビジネスマナー」とは何なのか、マナーの目的やビジネスマナーの本質について、詳しくご紹介します。

1.ビジネスマナーは本当に必要なの?

¨ビジネスマナー¨と聞くとどんな印象を持ちますか。「堅苦しい」とか「面倒くさい」とか、ルールに縛られているような印象をお持ちの方が多いように感じます。SNSで「ビジネスマナーのような型にはめるから、日本はダメになるのだ」という、センセーショナルな記事を見かけたことがありますが、ビジネスにおいて「ビジネスマナーは必要」です。

2.ビジネスマナーとは

ビジネスマナーとは、名刺交換の仕方、お茶の出し方、電話応対の仕方などのスキルで、型にはめることだと思っていませんか。実は「マナー」とは相手を想う気持ちを形にしたものです。つまりビジネスマナーとは、ビジネスにおける相手への‘思いやり‘なのです。

「ビジネスマナーの本に書いてあった通りに行動したが、好印象を持たれなかった」人は、形ではなく心に目を向けてみてはいかがでしょうか。ビジネスは何をしたかも大切ですが、どんな気持ちでしたかがより大切です。

■ルール:決められたこと。守らないと罰則がある。(交通ルール等)
■マナー:決められてはいないが、守らないと相手が不快な思いをする。「思いやり」なので、正解はありません。(ビジネスマナー等)

3.ビジネスマナー研修の目的と得られる効果

社会人として最低限のビジネスマナーはマスターしておきたいものです。どんなに知識や経験があっても、マナーのない人は信頼されません。社会人の基礎となる重要な部分なのです。ビジネスマナー研修の目的と効果は3つあります。

1:ビジネスを円滑に進める潤滑油になる

ビジネスマナーは上司や同僚、お客様との良好な人間関係を築きます。相手への思いやりが信頼関係を強くしていきます。

2:会社のイメージアップ

「企業はひとなり」というように、社員1人ひとりのイメージが、そのまま会社のイメージになります。

3:顧客満足度を高める

お客様から信頼されることで、顧客満足度を高めることができます。また、顧客満足を追求することは自己成長の機会でもあります。

ビジネスマナーができていると、会社の業績にもよい効果をもたらします。相手を敬い、思いやる気持ちが、企業価値の向上にもつながります。

4.ビジネスマナー研修を受講したが実践できないのは何故

ビジネスマナーを習得してもらうには、座学だけで学ぶのではなく、実習を盛り込むことです。また、教える際には「なぜ必要があるのか」を必ず伝えます。

ビジネスマナー研修を受講したが実践できない理由は3つ考えられます。

1:繰り返し練習をしていない

研修時間内に、繰り返し練習ができていないため、頭では理解していても身についていない可能性があります。その場合は、研修後に会社で繰り返し練習をして、現場で実践してみてください。

2:上司や先輩が実践できていない

新人研修でせっかく丁寧な言葉遣いを習得しても、現場の上司・先輩の言葉遣いが良くないと、同じようになります。職場環境は人の成長に大きく関わってきます。組織では若手よりも上司・先輩の影響力があるので、まず上層部からビジネスマナーを学ぶ必要があります。

3:研修後に実践と継続する仕組みができていない

研修は受講しただけでは成長しません。現場で実践してはじめて成長します。まさしく研修を受講した後が一番重要なのです。受講したあとは個人任せにせずに、組織での実践管理をおすすめします。

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5.ビジネスマナー研修の内容

1:身だしなみ

相手に受け取ってほしい印象を考えて、職場にあった「ふさわしい」身だしなみをします。好印象を持たれるには、相手の基準に合わせる気遣いが必要です。

2:表情・態度

好意を持っていることを相手に伝えるためには、「笑顔」が有効です。表情・態度の良さは、ビジネスの上で印象を決めるとても重要な要素です。

3:あいさつ(お辞儀)

ビジネスは人と人との関係で成立しているもので、あいさつはその貴重な潤滑油となっています。お辞儀は気持ちを形にしたものです。

4:言葉遣い

敬語とは相手を敬う言葉です。言葉遣いは、言葉による相手への配慮と気遣いを表します。

5:電話応対

電話に出るときは、会社の代表だということを認識してプロとしての自覚を持ち出るようにしましょう。

6:来客応対

お客様や業者が来訪した時の応対は、ダイレクトに会社の印象になります。来訪者を気持ち良くお迎えし、気配り・心配りを忘れずにしましょう。

7:名刺交換

名刺はただの紙ではなく、「相手の顔」であると考えて大切に扱います。ビジネスにおいて最初の印象が良ければ、今後の仕事にもつながります。

8:訪問時のマナー

会社の代表という意識を忘れず、身だしなみを整え言動に配慮しましょう。移動時から見られるという意識を持つようにします。

9:席次

席次とは、座る場所の順番や位置のことで、ビジネスにおいて人間関係を円滑にするために大切な事です。お客様や目上にあたる方に上座をおすすめします。

10:ビジネスメール

文字のみで、相手に対する思いやりのある文章を作成します。簡潔で分かりやすい、相手本位のメール文章を作成しましょう。

11:社内文書、社外文書

電話や口頭での連絡でおこりがちな言い間違いや聞き間違いを防ぎ、要点を正確に伝え、公式記録として保存することができます。会社の意思を示す書類となるので、作成時には慎重さが求められます。

12:報告・連絡・相談

仕事を効率的に進めるために、報告・連絡・相談は重要です。普段からチーム内の仲間や上司・指導者とのコミュニケーションを図り、良好な人間関係を築きま
しょう。

新人研修には、「社会人としての考え方」「社会のルール」「職場のルール」などが盛り込まれます。研修時間は内容にもよりますが、上記1~12を全ておこなうと、最低1日~2日は必要です。貴社に必要な部分だけピックアップして研修をすることも可能です。研修講師に要望を伝えてカスタマイズしてもらうとよいでしょう。

6.まとめ

ビジネスマナーとは、お互いに気持ちよく仕事をするためのコミュニケーションの一つです。どうしたら相手と良好な関係が築けるのか、不快な思いにさせないのか、自分で考えて行動することが求められます。社会人の基本である、ビジネスマナーを一度見直してみてはいかがでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。


女性活躍推進研修と人材育成研修の
アイキャリア株式会社 代表 太田章代太田章代プロフィール